SA/PAに入っても、駐車スペースががいっぱいだったり、なるべくならトイレやレストランの近くに駐車したくてウロウロしていたら、いつの間にかSA/PA出口手前まで来てしまった…という経験は、多くのドライバーがお持ちだろう。
そんな時は街中の駐車場と同じように、ぐるっと回ってもう一度駐車場の空きスペースを探しに戻りたくなるもの。
しかしSA/PAの場合、迂回できるような道が存在しないケースが多々ある。けっこうたくさんある。そんなときはどうすればいいか。
NEXCOによると、「次のSAに向かってください」と驚きの回答。マジか! 以下、調べてみました。
文:永田恵一/写真:AdobeStock
■駐車場所がなかろうが逆走は禁止!!
行楽シーズンなど混雑することが多いSAとPA。前述したように混雑していて駐車場所がない。
しかも枝分かれされたルートを通っている以上は、このままいくと本線に合流する以外に選択肢がない。そんな場合はどうすべきなのか? ネクスコ東日本に聞いてみた。

「SA&PA内は一方通行がルールになっていますので、お手数をお掛けしますが、次のSA&PAを目指していただくことになります」。
トイレの我慢が限界となっている時に「駐車できなかったので、次にSA&PAに行かなければならない」という回答は絶望に近い回答だが、まあ安全を考えれべぐうの音も出ない正論ではある。
とりあえず一方通行のSA&PA内で逆走をしないことはとりあえず納得しよう。ただいっぽうで、よく考えたらSA/PA内は公道ではないのでは? 公道でないなら「逆走」は法律的にはどうなのだろうか。ふたたびネクスコ東日本に聞いてみた。
「SA&PA内は道路ではないので、法には触れません。しかし警察へ通報があった場合には取締りの対象となる可能性や、ネクスコのパトロールカーがいた際には注意を受けることはあるでしょう」。
要するにSA&PA内の一方通行も守るのが大前提にせよ、家電量販店やホームセンターなどの駐車場にある一方通行の表示や、右折での出入りの禁止のようなものだ。
つまり「公安委員会(≒警察)が決めたものではないので、法的な拘束力の弱い規制」ということになる。
となると気になるのが、SA&PA内を逆走して事故があった場合の責任問題だ。この点を現役の保険マンに聞いてみた。
「法的な拘束力の大小は別にして一方通行がルールなのは事実なので、逆走した方は責任の割合で不利になると思った方がいいでしょう」というもっともな答えだった。
■SA/PA内でのトラブルを防ぐためには
いずれにしても事故や口論といったトラブル、SA&PA内の逆走を原因とした本線上の逆走を防ぐためにも、SA&PA内の逆走は厳禁という認識を持ちたい。
余談ではあるがSA&PA内の逆走による事故は全国で年間10件から20件という少なくない件数が起きており、気を付けることは必要だ。

ほかにも同時に利用者にも改善できることはいくつかありそうだ。例えば以下の2点はどうだろう?
(1)道路上の混雑案内などを見て極力空いているSA&PAに入る
(2)トイレやレストランの近くに駐車したいのは山々だが、少し歩くことを前提に空きスペースが見つかったらすぐ駐車する
「どうせ駐車できるだろう」というなんとなくの予想が失敗することもある。ルールを守り楽しい高速道路ドライブをしたいものだ。
コメント
コメントの使い方連投すみません。
今回の記事で良かったのは、道路交通法上は即ち違反、とはならないことがわかったので、今後はトイレなどの場合は逆走することにしようと決心できました。
ありがとうベストカー!
これは高速道路管理会社がおかしい。
運行の安全のために休憩やトイレを利用するのに、選択した通路で駐車できなければ、空いている後列を利用せずに次に行けとは、全く言語道断。
安全に運行させないつもりか?
ベストカー側もしっかり切り込んで欲しい。