エンジンマウントも替えると効果絶大
エンジンをボディに装着する部品がエンジンマウントで乗り心地に影響を与える。
FFなどの横置きエンジンの場合、エンジンマウントが大きく劣化してしまうと発進停止や加減速、変速の度にパワートレインが大きく揺さぶられ、それが駆動系や足回りに余計な力を与え、負担を増やしてしまうから、せっかく足回りをリフレッシュするのなら、エンジンマウントも交換するべきだ。
2代目ヴィッツのエンジンマウントをディーラーで交換してもらった場合、仕様や店舗によって若干差はあるものの、費用は3万5000円~4万円といったところ。オートバックスなどのカー用品店や街の整備工場の方が安上がりなのは前述のサスペンション同様だ。
忘れてならないのは足回りを脱着、交換したら、四輪アライメントテスターでホイールアライメントを計測、調整してもらうこと。
これはディーラーではあまりやってくれない(もしくは外注に出す)から、タイヤ専門店や大きなカー用品店などで作業してもらうことになる。
ただしヴィッツなどのコンパクトカーの場合、リアサスペンションがTBA(トーションビームアクスル)という左右連結型であれば、リアは基本的にはアライメント調整はできないが、シャーシの歪みも含めて四輪がキチンと配置されているか、診断してもらったほうがいい。
部品自体をネットで探して安く購入するのもアリだが、部品持ち込みでの交換作業は、工賃が割高になる(お断りの販売店もある)場合もあるので愛、事前に近隣のお店を調べてから、購入方法を考えたい。
シートのヘタリも影響大 走行距離以外にもヤレる要因がある!
これまで走行距離が増えるとヤレると説明してきたが、あまり雑誌やメディアで語られてこなかったことが2つある。
それは、シートのヘタリも乗り心地に大きく影響する、ということだ。座面のウレタンスポンジだけでなく、背面のスポンジも交換すると腰へのホールド感が改善されて、より新車に近い感触でドライビングを楽しめるようになる。
最後に知っておいてほしいのは、走行距離だけでシートや足回りのヘタリ具合を判断することはできない、ということ。
走行距離が少ないといっても渋滞に遭遇している時間が長ければシートはヘタっていくし、近所の買い物だけに使用しているクルマなら発進停止が多いので、駆動系や足回りの負担は通常の使用より厳しいものになることもあり、走行距離から想定される以上に車体は劣化する。
これは中古車を購入した際のメンテナンスにも応用できる。内外装の状態のいい個体を選び、エンジンや変速機にも問題がないことを確認すれば7万~8万km走行の中古車でも、購入直後にキッチリとメンテナンスをした後に乗り回せば、激安中古車でもしばらくは好調なまま、走りを楽しむことすら可能なのである。
コメント
コメントの使い方