メキシコビートル ~2003
最終型となるのがこのビートル。ドイツ本国では1978年に生産中止となったが、ブラジルやメキシコの工場ではその後も引き続き生産が継続されていた。
そして、2003年には生産終了が発表。その年にメキシコで生まれたのがこのモデルだ。メキシコモデルは総数で約170万台が生産されたといわれており、今でも世界中で元気に走り回るモデルが多いという。
しかし、生産終了から16年も経過したことで良い個体を手に入れることが専門ショップのFLAT4でも難しくなってきたという。写真は同社で販売中の世界限定車『ULTIMA EDITION』だ。
■中古車相場/メキシコビートル
1978年にドイツ本国での生産が終了したビートルだが、その後もメキシコやブラジルで生産が続けられ、1990年代には日本にも多く輸入された。クーラー付きで程度の良い個体は100万~150万円と、相場がジワジワと上がっています。
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空冷VW専門店FLAT4が語るビートルの魅力とは?
ここまでタイプ1の歴史を紹介してきたが、日本にはタイプ1をはじめタイプ2(バス&ウエストファリア)、タイプ3といった空冷VWを専門に扱うショップがある。それが東京都目黒区に本社を構えるFLAT4だ。
創業が1976年という国内有数の老舗で、ユーズドカーの販売を筆頭に、世界中から取り寄せたパーツやアクセサリーの販売、それにメンテナンスまで手がけるビートルの駆け込み寺ともいうべき存在だ。
自身も空冷ビートルを数台も乗り継いでいる、同社の企画・広報課長の川崎篤さんにタイプ1の魅力を伺ってみた。
「やっぱり、チャームポイントは見た感じそのままの丸っこい愛らしいスタイルだと思います。購入する年代も20代~60代まで、とにかく年齢層が幅広いです。
年配の方ですと、若い頃に憧れていたビートルを仕事が一段落したのを機に、手に入れるという方も多いです。
一方では、若い方でも初めての愛車として選ぶ方もいらっしゃるんですよ」という。また、特徴のあるバタバタというエンジン音はビートルならではのものと、スタイルや空冷エンジンに惚れて指名買いで購入するが多いとか。
さらに空冷ビートルだけの大きなアドバンテージがあるという。それはエクステリアにインテリア、それにエンジンやサスペンションなど全てのパーツがケタ違いに豊富だということ。
古今東西を含めビンテージのモデル「あるある」だが、それ相応の年代になると純正パーツはもちろん、社外品のパーツまで入手が困難になるもの。ところがビートルでは純正パーツがまだまだ手に入るそうで、もっと言うと社外品の商品も数多く出回っており、それこそ選り取り見取りだという。
「新品のパーツだけでクルマ一台分組めるくらいパーツが豊富です。1960年代の初期モデルでも問題ありません。当社ではオリジナルのホイールも製作しています」という。特に北米は世界で一番売れたエリアでもあり、パーツの供給は今でも潤沢だそうだ。
取材協力:FLAT4 https://www.FLAT4.co.jp/
営業時間:9:30~19:00 定休日:日曜・祝祭日
TEL:03-3792-7151
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