サッカーや野球に使われるスタジアムの“シート”に注目したことはあるだろうか?
サッカーJ1・セレッソ大阪の長居陸上競技場など、これまではレカロのシートを採用するスタジアムが目立っていた。
そんななか昨年オープンしたサッカーJ1ガンバ大阪の新本拠地、市立吹田サッカースタジアムではレカロと同じくクルマのシート製作を本業とするブリッドが初めてシートを提供。
ブリッドはその後、昨年6月からジュビロ磐田のホーム、ヤマハスタジアムにもシートを提供を開始するなどスタジアムシートの分野でも意欲的だ。
ブリッドがスタジアムシートの提供を始めた理由とは? ガンバ大阪、そしてブリッド広報部に聞いた。
文:ベストカー編集部
ベストカー2016年2月10日
リクライニング機能も持つシートはガンバ選手も絶賛の座り心地
編集部 あ、もしもし。私、自動車雑誌の者なんですが、なんでもガンバ大阪の新ホームスタジアムにブリッドのシートが採用されると聞いて、お電話したんですが(編注:取材時は2015年末)。
ガンバ そうなんですよ。すでに新しい市立吹田サッカースタジアムは完成していて、そのシートも設置されています。
編集部 おお!! でも、サッカースタジアムのシートといえば、レカロが有名ですよね? なぜ、今回ブリッド製のシートを採用したんですか?
ガンバ レカロさんは確かに有名ですが、せっかくの新スタジアムなので、ほかと一緒ではつまらないですし、新しいことをやりたかったんです。そうしたなかで、初めて国産メーカーのシートを採用することになりました。
編集部 で、その新しいシートには、お座りになられましたか?
ガンバ 私も実際に座りましたよ。
編集部 ど、どうですか!? 座り心地は?(←何故か興奮気味)
ガンバ 体格に合わせて座れる感じで、とても座り心地がいいですよ。リクライニング機能もついていますし。
編集部 選手も、もう“試座”済みですか!? 例えば、宇佐美選手(編注:日本代表選出経験もある宇佐美選手は2016年までガンバ大阪所属。現ブンデスリーガFCアウクスブルグ所属)などは?
ガンバ 宇佐美は日本代表の試合の関係で、まだ座っていないですが、遠藤保仁などはすでに座っています。実は、選手達も「座り心地いいね!!」と大絶賛だったんですよ。
編集部 大絶賛ですか!! ちなみに、このシートはいつから実戦で使われ始めるんですか?
ガンバ 2016年シーズンの開幕から使用しますが、こけら落としとして、2月14日に名古屋グランパスエイトとエキジビジョンマッチを行うので、それが初ということになります。
新スタジアム用として新設計シートを開発
さて、今度はブリッドにも話を聞いてみました!!
編集部 もしもし。市立吹田スタジアムにブリッドのシートが採用されましたよね?
ブリッド広報部(以下、ブリッド) ええ、そうなんです。今までクルマ用製品オンリーでやってきた弊社として初めての取り組みですね。
編集部 で、採用されたのは、どんなシートなんですか?
ブリッド シートは、完全な新設計でこのために作られました。ホールド性というよりは、ゆったり座れることに重きを置いて設計し、シート左右脇のレバーでリクライニングもできます。
背中にはカーボンを使っています。座ってみると、ピッチが広くみえるような視点で、シートは低めの位置にセットされています。
編集部 ちなみに、同じく大阪のチーム、セレッソ大阪のホームスタジアムではレカロ製シートが採用されていますが。
ブリッド やはり大阪のなかでレカロの競技場もあるので、意識はしていますよ。これからはこうした分野でもアピールしていければと思います。
ブリッドのシートを採用した市立吹田サッカースタジアムは、川崎フロンターレVS鹿島アントラーズのカードで行われた今年の天皇杯決勝の舞台にもなった。
ちなみに川崎のホーム、等々力競技場はレカロ製スタジアムシートを採用している。
天皇杯でブリッド製シートに座った川崎の選手たちは、ホームのレカロ製シートと比べて、その座り心地をどう感じただろうか? ぜひ、聞いてみたいものだ。
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