ホンダのものづくりの現場「栃木研究所四輪開発本部」に直撃! ホンダらしさは感じられたのか?

道がクルマを作る! テストコース「プルービンググランド」

1周4kmの周回コースは大きく4レーンに分かれており、内側から特殊レーン、低速レーン、中速レーン、高速レーンの順に並んでいる。高速レーン(高速周回路)の各コーナーには最大傾斜角45度のバンクがあり、最高速度200kmhまでのテストが可能
1周4kmの周回コースは大きく4レーンに分かれており、内側から特殊レーン、低速レーン、中速レーン、高速レーンの順に並んでいる。高速レーン(高速周回路)の各コーナーには最大傾斜角45度のバンクがあり、最高速度200kmhまでのテストが可能

 最後は、開発テストコース、プルービンググランドをバスに乗ってコース内を周回した。プルービンググラウンドと聞いて、耳慣れないと思うかもしれない。開発車両で走行テストを重ね、量産化に向けて技術とクルマを鍛え上げていく開発テストコースのことだ。

 リアルワールドの環境を忠実に再現し、実際に走らせ、厳しい条件のテストで、走る・曲がる・止まる、のクルマの基本性能を確認し、実走行から得た検証結果を企画・開発にフィードバックする舞台である。

 ホンダは1958年、日本初の高速テストコース、荒川テストコースを開設したが、増大するテストのノーズに対応するため、1979年に栃木プルーグランドを開設。

 総敷地面積は1.41km2。東京ドーム140個分になるという。四輪車だけでなく、二輪車や芝刈機、耕うん機等の汎用製品など3つの製品を同時に行っているのは世界的に珍しいとのこと。

 コースの種類も多く、周回コース、特殊路、総合コース、旋回路、登降坂路、水槽路、低μ路、中μ路、悪路コース、ワインディングコース、直線コース、モトクロス・スーパークロスコース、バギーコース、パワープロダクツテスト場などを備える。コースの種類は40以上におよび、総延長は74kmに達する。

高速周回路の各コーナーにある最大傾斜角45度のバンクは最高速度200km/h(四輪車)
高速周回路の各コーナーにある最大傾斜角45度のバンクは最高速度200km/h(四輪車)

 やはり開発テストコースで華となるのは、バンクのある周回コースだろう。1周4㎞の周回コースには、内側から特殊レーン、低速レーン、中速レーン、高速レーンの順に並んでおり、高速周回路の各コーナーにある最大傾斜角45度のバンクは最高速度200km/h(二輪は240km/h)までのテストが可能。

 この高速周回路では高速域での直進安定性、車線変更、ブレーキング時の挙動や静粛性などをテストしている。この高速周回路はライセンスを持っていないと130km/hまでしか出せないそうだ。

 高速周回路(バンクは走行不可)や曲がりくねったワインディングコースは、よくホンダの新車が発表される前の事前試乗会のコースとして実際に走ったことがあり、ハンドリングや乗り心地、静粛性などをチェックしたことがあるので、あまり驚きはなかったが、走ってみたいというコースが2つあった。

ヨーロッパの石畳路の道、ベルジャン路
ヨーロッパの石畳路の道、ベルジャン路

 1つは周回コース内の世界のさまざまな路面を再現した特殊レーン。石をベルギーから取り寄せ、職人が1枚ずつ敷き詰めたというヨーロッパの石畳路の道、ベルジャン路や、レンガを敷き詰めたブラジルに多い道、アメリカのハイウェイに多いつぎはぎだらけコンクリート路など10種類あり、ここで騒音低減や乗り心地をテスト。次回の事前試乗会にはぜひ試乗コースに入れてもらいたいものだ。

 また周回路に設置されていた横風送風装置も体験してみたいものだ。最大毎秒30mという台風並みの風を吹かせることが可能で、トンネルの出口で突然受ける横風など、走行時に受ける横風の影響をテストすることができるという。

浸水テストを行う水槽路
浸水テストを行う水槽路

 時節柄、水深を自由に設定でき、浸水テストなども行える水槽路も合わせて、災害時に強いクルマを作るという点では興味深いものだった。

 さらに自動運転など先進安全技術を開発するために2016年に開設した栃木プルービンググランドさくら(栃木県さくら市)、1993年に開設した北海道・旭川市にある鷹栖プルービンググランドがある。

プルーピンググランドさくら多目的コース国内交差点信号
プルーピンググランドさくら多目的コース国内交差点信号

 この鷹栖プルービンググラウンドのワインディングコースは、ニュルブルクリンク北コースを模して作られ、1周6180mのコースには、9Rから160Rまで大小のコーナーを配置し、高低差は57.5m。厳しいアンジュレーションやブラインドコーナー、ジャンプスポットを備えた過酷なコースである。

 NSXやインテグラタイプで試乗したことがあるが、ボディ剛性やハンドリングの限界や特性がよくわかる、横Gがきついコースだったと記憶している。

 蛇足になるが、トヨタや日産は開発者とは別に、開発テストドライバーが存在しているが、ホンダは開発者自身がテスト、実験をして新車開発をしているというのは初耳だった。

1.45km<sup>2</sup>の敷地面積を有する栃木プルービンググラウンドの5倍以上、7.89km<sup>2</sup>の広大な敷地面積を有する鷹栖プルービンググラウンド
1.45km2の敷地面積を有する栃木プルービンググラウンドの5倍以上、7.89km2の広大な敷地面積を有する鷹栖プルービンググラウンド

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