【時代に刻む名車の数々!!】スズキ100周年 記憶に残る革命車とその礎

1981年 2代目ジムニー/新境地を切り拓いた2代目こそ傑作車

1981年にデビューした2代目ジムニーは18年にわたって生産された
1981年にデビューした2代目ジムニーは18年にわたって生産された

 この時期、スズキは「ジムニー」を第2代へとモデルチェンジした。ご存知のようにジムニーは、1970年4月に誕生した世界最小の本格的なクロスカントリー4WDだ。

 強靭なラダーフレームを採用し、サスペンションはリーフスプリングにリジッドアクスルの組み合わせだった。雪道はもちろん、砂浜でもガレ場でも軽快な走りを見せつけている。その2代目は1981年5月に登場した。

 街にも似合うデザインとなり、ボディタイプは3種類だ。ラダーフレームや4輪リジッドアクスルのサスペンションなどは同じ形式だが、すべて新設計だった。

 エンジンは539ccの2サイクル3気筒でスタートし、1982年6月に輸出仕様を手直しした4気筒エンジンを積むジムニー1000を加えている。

 1984年11月にはジムニー1300を設定した。バン登録車に加え、初めてワゴンを設定したが、トランスミッションは2段の副変速機を備えた5速MTとなっている。ブレーキも前輪にサーボ付きディスクを装備した。

 1990年春には軽自動車が新規格になったことに対応し、エンジンを657ccのF6A型直列3気筒SOHCに換装。

 その後もターボやジムニー1300に3速ATを加えるなど、時代に合わせて進化を続け、1998年秋まで第一線で活躍を続けている。

 現行ジムニーも爆発的なヒットを飛ばしているが、私はRVブームを先取りし、新境地を切り開いた傑作中の傑作として2代目ジムニーを挙げておきたいのだ。

1993年 初代ワゴンR/ハイトワゴンの時代を切り拓いた

鈴木修会長が鶴のひと声で「ワゴンであーる」でいいんじゃないかと進言し、そのまま車名になったのは有名な話
鈴木修会長が鶴のひと声で「ワゴンであーる」でいいんじゃないかと進言し、そのまま車名になったのは有名な話

 1990年代のスズキには名車が多い。その筆頭は、1993年9月にデビューした軽ハイトワゴンの「ワゴンR」だ。これはアルトと同じように日本の景色を変えてしまった革命的な軽自動車である。

 限られたボディサイズのなかで最大級の居住空間を確保するために背の高いトールデザインとし、ミニバン風の台形フォルムも親しみやすい。

 1300mm以上の室内高を実現し、優れた乗降性も魅力だった。ワンタッチ操作で荷室容量を増やせるなど、使い勝手のよさは群を抜いている。

 エンジンはF6A型直列3気筒SOHCで、1995年にはターボ車を設定した。最初は運転席側のドアは前席用だけで、助手席側は前後2枚ドアだったが、1996年夏に利便性を高めた5ドアモデルを追加してファン層を広げている。

 登場から丸3年で累計生産台数50万台を達成し、軽自動車の定義を変えてしまった傑作車といえる。

1991年 カプチーノ/スズキ渾身の2シーター軽スポーツ

軽自動車の自主規制値めいっぱいの64psを発生。マツダのAZ-1、ホンダのビートとともに「軽スポーツABCトリオ」と呼ばれ人気を博した 。ルーフとボンネット、リアフェンダーの一部にアルミニウムを使用し、ホイールや駆動系にもアルミニウムを使うことで700kgに収めた
軽自動車の自主規制値めいっぱいの64psを発生。マツダのAZ-1、ホンダのビートとともに「軽スポーツABCトリオ」と呼ばれ人気を博した 。ルーフとボンネット、リアフェンダーの一部にアルミニウムを使用し、ホイールや駆動系にもアルミニウムを使うことで700kgに収めた

 軽FRスポーツのカプチーノも違う意味で衝撃を与えた軽自動車である。3気筒のDOHCターボは驚くほどパワフルで刺激的だった。

 5速MTも小気味よく決まる。また、4輪ダブルウイッシュボーンのサスペンションとFR方式とならではのダイレクト感のあるハンドリングも魅力だ。絶妙な荷重移動による、操る楽しさは格別だった。

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