■日本導入熱望!! 日産の新型ツインターボエンジンのその後
まさか!? の展開だったのが、日産が北米向けインフィニティQ50/60……日本名スカイラインに搭載するV型6気筒3Lツインターボエンジン「VR30DDTT」だ。
スカイラインに搭載する直4、2Lターボエンジンはアライアンス関係にあるベンツから供給を受けたもの。
3L級のV6エンジン搭載の動きがあるとの情報を得た際も、これはベンツ製エンジンの供給を受けるのだろう、と予測をしていたのだが、実際に搭載されるVR30DDTTはその名が示すように、日産が独自に開発したエンジンで、福島県のいわき工場で生産されている。
昨年末からインフィニティQ50/60の2017年モデルに搭載されているのだが、残念ながら日本向けスカイラインへの搭載の動きは今のところない。当然「その後」の進展が気になるところだ。
このエンジン、2タイプのスペックが用意されていて、ローパワーバージョンは最高出力300hp/6400rpm、最大トルク40.8㎏m/1600-5200rpmとなっており、「RedSport400」に搭載されるハイパワーバージョンは最高出力400hp/6400rpm、最大トルク48.4kgm/1600-5200rpmとなっている。
すでにQ50に搭載しているのだから、日本向けスカイラインに搭載するに当たっての技術的障害はない。しかし、日産に確認しても反応はイマイチ……。日本国内におけるスカイラインの販売台数が月販平均300台強という現実が、追加モデルの投入のカベとなっている。
とはいえこのエンジン、日産が開発し日本国内で生産しているのだから輸出モデル専用としておくのはもったいない。前号巻頭スクープでもお伝えしたように、2018年の投入に向けて開発が進められている次期型フーガに搭載される可能性が急浮上しているのだ。
フーガに搭載されて国内での評価が高まれば、当然次期型スカイラインへの搭載の動きも出てくることになる。
■マークXはホントになくなるの!?
7月10日に登場した新型カムリはTNGAコンセプトに基づく新開発FFプラットフォームを採用し「走りのよさ」、「セダンの魅力」をアピール。
実際、新型カムリを運転すると、従来までのファミリーセダン的な乗り味から一変、スポーティセダンの走りを楽しめる。
こうなると車格的にカムリとかぶるマークXの存在が微妙になる。FRのスポーティセダンという点はカムリとは異なるが、新開発FRプラットフォームはレクサスIS/GSが担えばスッキリと棲み分けができる。
トヨタブランドのセダン系開発を担当する「ミッドサイズ・ビークル・カンパニー」の吉田守孝プレジデントに話を聞くと、「当然、商品計画に関するご質問には答えることはできません」としながらも、「現在トヨタブランドの4ドアセダンとしてはクラウンがあり、今回のカムリがあり、サイズ的に近いゾーンにSAIがあってスポーティという意味でマークXがあります。
クラウンは上級車として別ですが、あとの3モデルは、もちろんそれぞれに役割があり、特色があって〝かぶる〟ということはありませんが、市場規模と車種ラインアップ数のバランスは必要。今後、お客様の声を聞きながら判断していく必要があるとは考えています」と含みを持たせた回答。
この発言を踏まえ、カムリがこれまでのカローラ店に加えてネッツ店、トヨペット店、東京地区ではトヨタ店でも販売されることで、マークXと販売チャンネルが重複することなどからも、やはりマークXは現モデルで消滅の可能性が濃厚、というのが「その後」の最新情報だ。
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