ハリアーなんと3位!!? フィットは?? ヤリスは? 2020年上半期のベストカーを決める!!!

■マツダ CX-30のSKYACTIVE-Xに配点なし!(鈴木直也氏)

 CX-30(とマツダ3)に関しては、内外装のデザイン品質は世界的に見てもCセグメントのトップ。デザイン・オブ・ザ・イヤーなら、間違いなく上位にノミネートする。

 しかし、これはベストカーにもたびたび書いているのだが、中身(とりわけシャシー性能)については、ぼくがマツダに期待している水準には届いていない。

昨年10月のデビューから遅れて、今年1月16日に追加導入されたCX-30のSKYACTIV-Xエンジン搭載車。鈴木氏のような見方もあれば、松田氏(後述)のようにこの新世代エンジンの火花点火制御圧縮着火技術を高く評価する向きも

 もちろん、ハンドリングや乗り心地は世の中のCセグ平均よりは上と評価していいが、長年走りについてこだわってきたマツダにしては平凡。超高水準のデザインと対比すると、シャシー開発に向けたコストや熱量が物足りないのだ。

 SKYACTIVE-Xにしても、技術的には大いに興味深いものの、ユーザーメリットとコストのバランスがいまひとつ。燃費でもパフォーマンスでも、もう一歩突き抜けた魅力がほしい。

「真の実力はこんなもんじゃないはず」という期待を込めた無配点です。

■日産キックスにまさかの配点なし!!!(国沢光宏)

 日本カー・オブ・ザ・イヤーの場合、選考基準に「充分試乗できること」という一項がある。

 そりゃそうでしょう。試乗もしてないのに評価なんかできませんから。私の場合、この原稿を書いている7月1日時点でキックスに試乗していないため、今回は対象外とさせていただいた。というか試乗もしていないクルマに点数入れるなんてできないでしょう。といったことを前提に、試乗できていたらどうだった?

日本では6月24日に発表されたばかりの日産キックス。まだ試乗の機会が与えられていないため配点なしの選考委員がいたが、一定の注目度や期待度などがあることを考慮して1点を配点する選考委員も6人いた

 まずベースとなる評価基準は高くない。というのもキックスというモデル、4年前のデビューだからだ。クルマって4年すると1世代前というイメージ。

 今回e-POWERなども新たに搭載されてきたものの、これまたノートやセレナから大きく踏み出していない。RAV4 PHVのような大幅刷新じゃありません。ということで、試乗をすませ、ソコソコよいクルマであっても、上位5車種に食い込むのは難しかったと思う。

■ハスラー4点 タフト0点。タフトはアカン?(渡辺陽一郎氏)

 タフトに点数を付けなかった理由は、ハスラーの後追い的な商品でありながら、本質的な機能で負けているから。

 ハスラーの後席は前後にスライドして、背もたれを前側へ倒すと座面も下がり、床の低いフラットな荷室になる。しかもシートアレンジが左右独立式で、これはタントやスペーシアと同等だ。

 これら荷室の多機能は、SUVの価値観を備えた背の高い軽自動車にとって重要なのに、タフトの後席は座面が固定されている。前後スライドや座面の昇降機能を省いた。シートアレンジは5年前に発売されたムーヴにも負ける。

 またキャストアクティバ(すでに生産終了)やハスラーの4WD車には、滑りやすい急斜面を安定して下れる電子制御機能が備わるが、タフトはこれも省いた。スカイフィールトップやLEDヘッドランプを全車に標準装着するなど、充実装備で価格は割安だが、荷室と4WDの機能に不満がある。

6月10日に登場したダイハツタフト。角ばったフォルムにブラックの前後フェンダーアーチなど、クロスオーバーの雰囲気がいい。スマアシは夜間歩行者検知機能へと進化。135万3000円からという価格

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