免許 違反取締 ETC ガソスタ…自動車業界「目安箱」 改善すべき7つの提言

 河野太郎行政改革担当大臣が設置した「行政改革目安箱」にあやかって、ベストカーも自動車業界に関する目安箱を設置してみた。交通行政から身近なクルマに関する不満まで、執筆陣・編集部員からナイスな提案が集まったゾ!

 読んでくれたみなさんも、ぜひぜひ「これを変えたらんかい!」の声を寄せてほしい!

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※本稿は2020年10月のものです
文/山野哲也、飯田裕子、くるまりこ、鈴木直也、国沢光宏、ベストカー編集部、写真/Adobestock、写真AC、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年11月10日号


■日本は若者に免許を取得させたくないの?(山野哲也)

 拝啓、国土交通大臣様。日本は自動車に関わる制度に根本的な問題を抱えています。例えば、免許制度です。

 取得にかかる費用は30万円を超え、若者にはかなり高額です。そのうえ、筆記に実技と数々の壁がありますし、努力し、苦しまないと取得できません。私はロサンゼルスで免許を取得しましたが、費用は当時10ドルでした。筆記試験はテキストを見ながら回答してOK。

 合格すれば隣に免許取得者が乗っていれば公道で運転の練習ができます。私は親に隣に乗って貰って練習して実地試験に臨みました。

 高校の授業にはドライビングエデュケーションがあって、交通ルールを学んだり、運転の練習ができます。アメリカは、日本と比べると簡単に免許が取得できます。国民の有意義な暮らしや仕事のためにクルマに乗れる人を増やす政策をとっています。

 一方の日本は、高い壁を作って免許を取らせないようにしています。本来はクルマウェルカム、免許ウェルカムという姿勢になるべきです。まずは高額すぎる免許取得費用からどうにかしませんか?

免許取得の費用は30万円超。高い壁だ。免許証があれば就ける仕事もたくさんあるのだ

■日本の発展を促進する規制の新設を!(編集部M)

 拝啓、菅義偉総理殿。ご就任おめでとうございます。さっそくご推進されておられます、スピード感を持った行政改革やデジタル化の政策、大いに賛同いたします。

 そのうえで、日本経済の持続的な発展という観点から申し上げたいことがございます。

 それは、規制緩和ならぬ規制の新設です。具体的に2案ございます。

 ひとつは、日本版ZEV規制法です。つい先日も、米カリフォルニア州が2035年までに内燃機関のみの乗用新車販売の禁止を目指すとの発表がございました。1990年より施行されているZEV規制法強化の動きとして世界の注目を集めております。

 他方、日本には2050年の環境車達成目標のみで量的規制がなく、EVや燃料電池車の普及が欧米や中国と比べて遅い印象があります。ここは、経済産業省において日本版ZEV規制法を早期に策定し、国会審議を経て早期の施行が望まれます。

 もう1案は、デジタル化に連携して、モビリティと医療や福祉との連携を強化する社会インフラにおけるデジタルプラットフォーム関連規制法です。前の通常国会で成立した、いわゆるスーパーシティ法の一部改正も考慮した上での早期の施行を望みます。

 以上、国際的な企業競争力強化と国民の日々の生活に直結する、まさに「オールジャパン体制」を敷くための規制が必要だと感じます。ご一考のほどお願い申し上げます。

2020年10月27日には、中国が2035年までにガソリン車の全廃を目指すことを決めたとの報道も。国内メーカーの技術力促進のためにも規制は待ったなしかもしれない

■ETCカード、便利なんだからもっと活用を!(飯田裕子)

 拝啓、NEXCOさま……なのかどうか。すでに9割以上のクルマに装備されているというETCの活用が身近なところでもっと進みませんか、というお話です。

 コロナ禍で飲食店のドライブスルー行列が増えているし、ホテルやデパート、空港などでは事前精算も増えたけれど、やっぱりチケットを取るのが煩わしい。ホイールやボディを傷つけるリスクもあるから苦手な女性もいっぱいいます。コインパーキングも面倒。

 ガソリンスタンドもセルフ式なのは別にいいけれど、フィニッシュの際に「燃料がちょっと手についちゃったかも!?(涙)」な指でお財布を触りたくないし……とかとか。

 パッと思いつくだけでもこのひと手間を高速道路のようにETCで済ませられたらずっと便利で快適になるはずです。

 実は今(8月3日から11月30日まで)、NEXCO中日本さんがケンタッキーフライドチキン(神奈川県相模原市の一店舗)のドライブスルーを使ったETCカード決済の実証実験を行っています。

 しかし私からすれば、「おそーいっ!」。いろいろな事情があるのかもしれませんが、以前から抱いていたこの不満、一度だけ吐露させていただきます。

いろんなところで活用できそうですよETC

■セルフのGSの増加に困っております!(くるまりこ)

 拝啓、ガソリンスタンドさま。セルフのガソリンスタンドが増えて困っております。友人にやり方を教わりながら一度だけ給油したことがあるのですが。そもそも私、フタを閉めるのが苦手。

 ペットボトルを冷蔵庫に横置きすると翌日にはチョロチョロおねしょ。シャワー中、ヘッドをフックにかければ悲しくまわって壁にばらまき。ユルユルなもんでガソリンがこわい。

 ご近所にお住まいの運転する女性6人にセルフ給油について調査いたしました。そのうち5人が「したことないわぁ」。多くの女性は、セルフ給油で節約するよりスーパーをはしごして40円安い大根を買うほうが幸福度が高いのです。

 セルフスタンドばかりの幹線道路で、おなかをすかせた愛車をなだめつつ、スタンドマンを求めて、不慣れな道をさまよう時のやるせなさ。泣かされたのは私だけではないはず。セルフは増加してますが、それに見合うほど求めている人は多くないのでは。

 ガソリンスタンドは愛車のレストラン。スタンドマン様のぬくもり、安心サービス、モリモリいただいて、元気に走り出したいです。

万人にとって「カンタン・安心」とは限らない

■日産様、足元をおろそかにしちゃいけませんよ(鈴木直也)

 拝啓、日産自動車様。先日は新しいフェアレディZのコンセプトモデルの発表で、コロナ禍で沈滞気味の業界を盛り上げていただきありがたく存じます。もうひとつの話題作である新型EVアリアも日産の電動化技術の高さをアピールする注目のクルマです。

 一方、われわれ普通の日本のユーザーに向けて、ひさびさに登場したニューモデルがキックスですが、その実態としては4年前に登場した南米、アジア向けのコンパクトSUVで、タイで生産されるクルマの逆輸入というもの。

 クルマそのものの評判は上々のようですが、Zやアリアに比べると日本の顧客に向けた「熱量」がずいぶんと低いように感じられます。より世代の新しい新型ジュークやマイクラは日本に導入されないのか。いささかの物足りなさを禁じえません。

「量」の拡大を優先したグローバル戦略の弊害が、ニューモデル開発を混乱させたという自覚はおありのようですが、今後は日本市場にもぜひフレッシュな新車を投入していただけるよう、いち日産ファンとしてお願い申し上げます。

タイ生産なせいで納期が延びまくってるキックス。実にもったいないッス日産さん!

■間の悪い信号機を賢く進化させて!(国沢光宏)

 公安委員会御中。現在、大半の信号機は柔軟な運用が可能になっていると聞きます。当然ながら交通量により、適切なタイミングでクルマを流すことはできるでしょう。けれど実際の信号を見ていると、デタラメが多い。

 例えば練馬区の南田中の交差点から富士見台4丁目まで1400mの間に、信号は9つある! 155mごとです! この区間を制限速度の40k/hで走ると、4回信号待ちを強いられてしまう。しかも、歩行者など渡っていなくても自動車を止めている時間が長い。

 信号の数、点灯タイミング、点灯時間の割合すべてオタンコです。道交法にとって憲法のような基本理念である「円滑な流れ」を守っていないのだからどうしようもありません。

 日本全国こういったオタンコな信号はいくらでもあると思う。タイミングを変えて貰おうとすれば警察に御願い届けなど出さなければならず大仰になる。ちなみに中国の都市では交通の流れに合わせ、最適なタイミングで信号が変わるような制御を行ってます。大幅に渋滞を減らせたそうな。

 公安委員会は中国にアタマを下げて教えてもらったらいい。アンポンタンな信号を見ると腹が立つというより、技術レベルの低さに悲しくなります。

繋がりの悪い信号はぜひカイゼンを!

■通勤経路にある道路に可搬式オービスを!(編集部F)

 拝啓、近所の警察署様。私は通勤のため、毎日のように自宅と最寄り駅を歩いているのですが、その通勤路を走るクルマに怖い思いをすることがあります。

 住宅地の中を通る細くてガードレールのない道路なのですが、まっすぐな道で、駅と交通量の多いバス通りを結ぶ抜け道になっているためか、意外にクルマが多くて飛ばして走るクルマもあるんです。

 時速30km道路なのですが、時速60kmは出ているのでは? という速度超過のクルマも夜になると時々見かけます。

 そこで「この道路で可搬式オービスを使った速度取り締まりをしてほしい」というのが、近所の警察署様への私のお願いです。時々、取り締まりをしてもらって、ここが取り締まりポイントだと周知されれば、大きなスピード違反をするドライバーが少なくなると思うのです。

 そもそも可搬式オービスは生活道路での危険な速度超過車を取り締まるために警察が導入したと聞いています。ガードレールと歩道の確保された歩行者に安全な道路ではなく、こういった生活道路の取り締まりをお願いします。

可搬型オービスでは、実際に15㎞/h程度の超過で検挙されたという事例が複数報告されている

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■まとめ

 今回集まった投書、河野大臣に送ったらすぐにでも採用されそうなものばかりですな! 自動車業界がもっとよくなってほしい、それはみんなの願いなハズ。この思い、関係各所に届いてくれ~!

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