実用性と走りの楽しさを持ち合わせるホットハッチモデル。
ここでは歴代のホットハッチをテーマに、斎藤 聡氏、国沢 光宏氏、桂 伸一氏、3人の自動車評論家に「日本車と輸入車の歴代No.1ホットハッチ」を選んでもらった(現行モデル含む)。
いずれも刺激的なモデルが揃った。新鋭アウディS3にもフォーカス!
※本稿は2021年5月のものです
文/斎藤 聡、国沢光宏、桂 伸一 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年6月10日号
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■等身大のFFスポーツと刺激的モンスター(斎藤 聡)
日本車ホットハッチ歴代1位は初代シビックタイプR。ホンダの鷹栖テストコースが完成して間もない頃、シビックタイプRはここで開発テストが行われた、初めてのスポーツタイプだった。
FFながら、リアサスを積極的に使って操縦性を高めるという、当時としては極めて進んだ考え方のハッチバック。エンジンは1.6LのVTECで、速く走らせるためにはきっちりエンジンを回す必要があった。
手ごわいけれど攻略しがいのある、楽しさを持った等身大のFFスポーツだった。
●サンクターボのリメイク
輸入車ホットハッチNo.1に挙げたいのはルノーのルーテシア(クリオ)RS V6だ。2000年のデビュー。ルーテシアのボディをベースにしながら3L、V6エンジンをリアミドに搭載したことがエポックだ。
1980年代にWRCで活躍したサンクターボ(市販バージョンはターボ2)を彷彿とさせる……というか完全なリメイクバージョン。ホイールベースは短かったが、リアサスをソフトにセットした落ち着きのある後輪駆動セッティングだった。
V6、3Lで230ps/30.6kgmのパワー&トルクを発揮していたので、充分にパワフルで刺激的だった。
同じミドシップのアルピーヌV6ターボ(A310)はどアンダーで、そういうセッティングが好きなメーカーなのだと思っていたのだが、ルーテシアRS V6はアクセルのオン・オフをきっかけにリアのスライドを誘発でき、滑り出しが案外穏やかで、コントロールしやすかったのが特に印象的。
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