初代RAV4
デビュー:1994年
ターゲット:初代スズキエスクード
1988年登場の初代エスクードは当時ランドクルーザーやパジェロといった泥のイメージが強い今でいうSUV市場において、「乗用車の要素も盛り込んだコンパクトな3ドアのSUV」というコンセプトが支持され人気車となり、1990年には5ドアのノマドも追加。
初代エスクードに影響され1994年に登場したのが初代RAV4で、初代RAV4は初代エスクード以上に乗用車的なモノコックボディとしたのに加え、初めに登場した3ドアはスペシャリティな要素も持つスタイルを持ち、用意周到に翌1995年には5ドアも追加。
結果的に初代RAV4は初代エスクードの市場を奪い、後にトヨタにおける世界戦略車の1台にまで成長した。
初代アルファード
デビュー:2002年
ターゲット:2代目エルグランド
トヨタは1995年に日本車の高級ミニバンでは先発となるグランビアをリリースしたが、スタイルに押し出しがない点が理由だったのか、今ひとつパッとしなかった。
その後日産は1997年にいかにも高級ミニバンらしい内外装を持つ初代エルグランドをリリースし、大成功を納めた。
トヨタは初代エルグランドに悔しい思いをさせられたこともあり、エルグランドが2代目モデルにフルモデルチェンジされた翌日となる2002年5月22日に、満を持して初代アルファードをリリースした。
初代アルファードは初代エルグランドの武器だった高級ミニバンらしい内外装はもちろん、2代目エルグランドがゴーン体制になって日が浅かった影響もあったのかFRのままだったのに対しFFとし室内高が有利だったこと、エンジンも3.5L、V6のみのエルグランドに対し3L、V6に加え自動車税と価格もリーズナブルな2.4L、直4も設定するいったアドバンテージもあり、2代目エルグランドに対し圧倒的な勝利を収めた。
その後アルファードは兄弟車のヴェルファイアも加え2回のフルモデルチェンジを行い、トヨタのドル箱的な存在となっているのに対し、エルグランドは現行モデルが満9年を経過するなど、あまりに対照的な今となっている。
3代目プリウス
デビュー:2009年
ターゲット:2代目ホンダインサイト
リーマンショックによる不景気が始まった直後の2009年2月に登場した2代目インサイトは、「ハイブリッドカーの低価格化」を目指した189万円からという低価格で、登場後しばらくは月間販売台数1位に輝くほどの人気車となった。
2009年5月に登場した3代目プリウスは、5ナンバーサイズのインサイトに対し3ナンバーサイズと車格が上で、VSCなどの安全装備も2代目インサイトに対し充実しながら、価格は2代目インサイトの中間グレードと同じ205万円からと、世の中にも大きな衝撃を与え、当初納期半年は当たり前の大成功を納めた。
さらにプリウスは3代目モデルに加え、2代目モデルも廉価グレードのみプリウスEXの車名でインサイトのベーシックグレードと同じ189万円で継続販売するという2代目インサイト包囲網を敷き、2代目インサイトに手も足も出ないほど壊滅的なダメージを与えた。
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