おせっかいな装備1/無駄な動きに思えてしまう「リバース連動ミラー」
Rに入れてバックをしようとすると、サイドミラーが下向きになるリバース(バック)連動ドアミラー。筆者は広報車を借りて、これがついているのを知らずにバックした時、「勝手に下向きにするな!」と叫んでしまうことがしばしばある。
バックギアとの連動を解除したり、角度を調整できるものもあるが、作動時に下向きに角度が変更されるのは正直煩わしく、車両後方の周囲を確認するための視野をむしろ狭めてしまい、気を遣う度合いが増えているように感じる。
コインパーキングなどバックで入れる際、車輪のロック機構が通常のサイドミラーの位置では確認できない場合、サイドミラーの位置を下向きにすることがあるが、そんな時以外はリバース連動ミラーは「おせっかい」に感じる。
サイドミラーを下向きにしたい場合はミラー角度調整スイッチを使って、自分で調整する、というやり方で充分じゃないだろうか。
おせっかいな装備2/精神的余裕が必要な「パーキングアシスト」
せっかちな人間には「おせっかい」に思える煩わしさが抜けきれないのがこれだ。自動システムの作動に適した位置に停車しているのかなど、セッティングが合っているのか不安になるうえに、さりとて自車の周囲に注意を払わずに漫然と座っているわけにもいかない。
かつては認識率が甘かったカーナビの音声認識が使いづらいという初期の印象を、ユーザーが引きずりがちなことと同じかもしれない。
当然ながら、機能が向上して操作はシンプルになりつつあるが、前述の停車位置の確認や自動操作時のステアリングホイールの握り具合など、意外に手間と時間がかかる丁寧な扱いが必要なのが課題だろう。よほど駐車がヘタで、時間がかかってもいいという人以外は、おせっかいな装備の領域に入るだろう。
おせっかいな装備3/子供のいない人は煩わしいだけの「車速連動オートドアロック」
クルマを走らせ、ある速度域(15~20km/h)に達すると、自動的にドアロックされる「車速連動オートドアロック」。
この機能は、子どもが走行中などに誤ってドアを開けさせないためや、防犯の目的で搭載しているとされる(特にアメリカ車には必須の装備)。
最近、搭載車種が増えてきたが、確かに子供がいるミニバンなどの場合、走行中に勝手に開けられると怖いので、そうしたファミリー層には便利なシステムだ。
Pに入れるとドアロックが解除されるクルマが多いとはいえ、いちいち集中ドアロックのスイッチで解除しないと開かないドアは、やはり子供のいない人にとって、煩わしいおせっかいな装備といえるだろう。
おせっかいな装備4/煮詰めが必要な「ヘッドアップディスプレイ」
高級車(マツダは積極的に設定している)や輸入車を中心に採用が進みつつある「ヘッドアップディスプレイ」(HUD)は、まだ馴じみが薄い。
日中に太陽光が入射してくる状態や角度の調整など煩わしさが残り、着座姿勢によっても見えづらい場合があるのも評価しにくい。
どうやらHUDはアクセサリー的に捉えられているようで、後付けのアフターパーツも出てきており、GPSやOBD/OBD2に接続して機能するものもある。
自分で取り付け位置を調整する苦労はあるにせよ、意外に使いこなせる可能性をもつように思えるが、まだ機能的には「安全装備」と「快適装備」、あるいは「おもてなし」と「おせっかい」の中間に位置するように思える。
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