おもてなし装備4/音声で動くコネクティビティ「音声認識システム」
音声認識による機能の作動を指示する機能の正確な評価は難しい。音声に関係する機能に関しては、使う人の声(発声方法)などの問題は解決しきれていないようにと感じられる。
とはいえ、人との会話でも聞き取れないこともあるのだから、完璧というわけにはいかなくても致し方ないともいえる。
音声認識といえば、「ハイ、メルセデス!」のトリガー音声で知られるようなったメルセデスの「MBUX」がよく知られている。
音声把握の機能だけを採り上げれば、残念ながら、多くのメーカーが対応しているスマートフォンの音声認識機能アプリを用いた、アップルやグーグルと連動するシステムのほうが、スマホを使い慣れた者からすれば機能的にも使いやすさの点でも優ってしまうのは当然だから、MBUXは不利な立場にある。
AI(人工知能)による学習機能とは、賢さというよりも膨大なデータの蓄積を利用することで基本。ドライバーの好みのデータを充分に蓄積してこそ「おもてなし」装備に成長するのだから、音声認識と周辺機能を合わせたブラッシュアップが必要だろう。
おもてなし装備5/世界初のドライバー異常時停車支援システム(LTA連動型)
レクサスLSに世界で初めて装備された、運転中、急病で運転の継続ができなくなった場合にゆっくりと減速し、最終的に走行している車線内に完全停止させる機能。これは2016年3月29日に国土交通省が発表した世界初のガイドライン「ドライバー異常時対応システム」に則したもの。
具体的には、LTA(レーントレーシングアシスト/光学式カメラで車線を認識し車線の中央を維持するような運転支援を行う)を使用中に、ドライバーによるステアリングやアクセル、ブレーキなどの操作がない状態が継続すると、警報ブザーとディスプレイ表示を伴いながらゆっくりと減速しドライバーに運転操作の再開が促される。
さらに、そのシステムからの呼びかけにドライバーが反応できない場合は、ドライバーの身体に異常が発生したと判断され、ハザードランプの点灯とホーンの活用(3Hzの反復)で周囲のクルマなどに異常を報知しつつ、車線内に完全停止させ二次的被害を抑制する。
システムによる停止後は、ドアを解錠し自車外からの救助を容易にするとともに、緊急通報サービスである「ヘルプネット」への自動接続も行う。
メルセデスベンツEクラスにも、緩やかに減速して完全停止まで行う「アクティブエマージェンシーストップアシスト」があるが、新型LSではハザードランプを点灯させたり、ヘルプネットで救命・救護要請までを行ったりするという点で世界初となる。
おもてなし装備6/ドライバーの顔をモニタリングするドライバーモニタリングシステム
スバルの最新モデル、フォレスターe-BOXERに採用された、ドライバーモニタリングシステム。赤外線カメラによってドライバーの表情をモニターすることにより、居眠りやよそ見を検知して注意喚起をするというシステムだ。
さらに、おもてなし機能としてドライバーの顔認証をすることにより、シート位置やドアミラーの角度をメモリーされた状態に再現、エアコンの温度設定やメーター表示などを前回降車時の状態にすることができる。始動時には登録ネームに挨拶してくれるというフレンドリーさも好感が持てる。
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