プリウスαが2021年3月末で生産終了
トヨタは2020年12月1日、ホームページ上でプリウスαを2021年3月末をもって生産終了することを発表した。
2020年12月上旬時点では従来通り受注を受付けているが、2021年2月にはオーダーストップとなり、正式にモデル廃止となる見通しである。
現行モデルのプリウスが登場したのは2015年12月。普通に考えればその1年後あたりにプリウスαも世代交代するはずだった。ところがフルモデルチェンジすることなく現在まで9年以上も経過し、販売が低迷していた。
コンセプト的にはプリウスの前モデルをベースにホイールベースと全長を70mm延長し、全長もステーションワゴン風に仕立て、2列シート5人乗りのほか、3列シート7人乗りを設定している。
発売当初は比較的順調に売れていたが、その後はステーションワゴンや背が低めのミニバンブームの終焉によって同マーケットが大幅に縮小し、ハイブリッドも用意するカローラツーリングの登場で、プリウスαの存在価値が薄まっていた。
したがってフルモデルチェンジして次期型を投入するのは当面ないと見込まれる。
プリウス、プリウスα、プリウスPHVそれぞれのモデル別にわけた2020年1~10月の新車販売台数は以下の通り。プリウスαの販売台数は、カローラツーリングの約9分の1である。
■プリウス、プリウスα、プリウスPHV、カローラツーリングの新車販売台数
●2020年10月の新車販売台数
プリウス:4750台(80.2%)、プリウスα:480台(100.0%)、プリウスPHV:610台(88.4%)。カローラセダン:1280台(65.3%)、カローラツーリング:4970台(85.7%)
※カッコ内は対前年同期比
●2020年1~10月新車販売台数
プリウス:4万2030台、プリウスα:5100台、プリウスPHV:4700台。カローラセダン:1万3670台、カローラツーリング:4万2910台
ポルテ/スペイドは2020年12月上旬生産終了
ポルテ/スペイドも2020年12月1日、トヨタは2020年12月上旬をもって生産終了することをホームページ上で発表している。すでにディーラーに在庫車がほとんどない状況にある。
2012年7月に発売したポルテ/スペイドは、2016年11月にダイハツからOEM供給を受けて発売したほぼ同じコンセプトの「ルーミー/タンク(2020年9月に廃止)」の登場を機に販売が大幅に落ち込んだ。
当初からトヨタ販売店筋では「これでポルテ/スペイドは売れなくなり、生産中止に追い込まれるだろう」と予想していた。
というのはルーミー/タンクは、ポルテ/スペイドとほぼ同じサイズで、室内が広く両側スライド開閉ドアで使い勝手がよい。
そのうえ10万円以上も安い。これに対してポルテ/スペイドは助手席側が1枚ドアの開閉式で運転席側はスイング開閉と変則的で使い勝手の悪さがネックになっている。
トヨタとしてはポルテ/スペイドは1.5L、NAガソリンエンジンを搭載し、ルーミー/タンクは1L、NAガソリンと同ターボだから、コンセプトやクラスの違いでユーザー分けが可能と思っていたのだ。
ところがその後の販売推移を見ると、多くのユーザーはルーミー/タンクに流れ、これと比例してポルテ/スペイドは月を追って販売低迷が加速拡大していた。
ルーミー/タンクは2020年9月15日にマイナーチェンジし、内外装のデザインを変更し、ルーミーに1本化した。
このためルーミーの販売は好調で2020年11月は9112台、前年同月比27.8%増と登録車の銘柄別販売ランキングの6位に浮上している。こうしたことから今後、ポルテ/スペイドの次期型投入はないというのが濃厚である。
今後も新しい情報が入り次第、紹介していこう。
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