5日は北部のハイルを基点にしたループステージの2日目。ビバークの東側を巡る640kmのコースに374kmのSS(競技区間)が設定された。すべてが砂地のテクニカルステージだが、日野チームスガワラは本領を発揮! トラック部門総合11位と気を吐いた。
文/トラックマガジン「フルロード」(日野チームスガワラSNSより)、写真/日野チームスガワラ・ASO
砂地のステージをノートラブルで快走!
前日(4日)のステージでマイナートラブルが発生した日野チームスガワラの日野600シリーズは、メカニックによって修復と点検を受け、菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組は万全の状態でSSを快走。
第5ステージをトラック部門総合11位でゴールすると、この日までの累積順位を総合13位とした。
この日の路面はほとんどが砂地。丘陵を行くワダチのほか小さな砂丘群や砂の台地が連続し、ドライバーだけでなく砂丘を回り込むルートを見出すナビゲーター、変化する路面に合わせてタイヤ空気圧を調整するメカニックも緊張感の連続するステージとなった。
日野600シリーズはこのテクニカルステージをハイブリッドシステムの助力も得ながら順調にクリア。パンクやトラブルもなく9番手でゴールした。
GPSのウェイポイント不通過判定で15分のペナルティ
ところが通過したGPSのウェイポイント1カ所がメインのGPS機器に記録されておらず、15分のペナルティを課されて、SS順位は11位となった。
6日はハイルから南東に向かいアル・ドゥワディミへ向かう予定だったが、アル・ドゥワディミのビバークは大量の降雨のため設営できない状況に……。
このためSSの後半部分を100km短縮して実施したうえで、SS終了後は直接リヤドに向かうことになった。
チームメンバーのコメント
菅原照仁
現在のこのクルマは不具合がなければこれぐらいの戦闘力があるということ。無理をしたわけではなく、普通にアタックした結果です。砂丘の上り下りではハイブリッドの回生/アシストの効果も感じられました。
染宮弘和
15分のペナルティはウェイポイントの通過確認がメインのGPSで取れていなかったため。サブのGPSでは取れていたのですが、残念ながら規則でダメだそうです。
鈴木誠一
今年は前回のダカールに比べるとマイナートラブルが減りました。今のところは順調と言って良いでしょう。それにしてもハイルでの夜の作業は寒いです。
良川幸司
ダカールに派遣されるのは今回で4回目。少しずつ先が見えるようになってきたような気がします。とりあえず交換予定部品が中間日まで壊れずに行ってくれると良いのですが……。
佐藤雅紀
実験部からダカールグループに来て今回が初めての現場で、主に部品担当をしています。車両が帰ってきて作業が終わると朝。生活のリズムがむずかしいですね。
多田圭吾
研究所から派遣されて来ました。ダカールには入社したときから関わりたくて希望を出していました。今23歳。本番も5日目でそろそろ疲れを感じていますが、大丈夫です。