26年度内に発売することが噂されている日産 新型エルグランド。全車e-POWERとなる見込みだが、じつは新開発のシステムが搭載される模様だ。今回は同じ新e-POWERが搭載される予定のキャシュカイで新旧心臓部の比較を敢行!! 一体どうだったのか!?
文:国沢光宏/写真:森山良雄
【画像ギャラリー】欧州仕様のキャッシュカイが想像以上のデキ!!!! 日本展開なら売れる予感!?(13枚)画像ギャラリーe-POWERのシステムをおさらい!! 新証言も!?
日産が高速燃費を大幅に改善させた第3世代eパワー(ジェネレーション3)のプロトタイプ説明会&試乗会を行うというので追浜の『グランドライブ』へ。
日産も「eパワーは高速燃費が悪い!」という評価を強く認識しており、当然の如く対応する技術を開発していたということになる。
説明会はeパワーというシステムの”おさらい”から始まった。興味深い! eパワーとホンダの2モーターシステムは基本的に同じ。エンジンで発電機を稼働させ、作った電力でモーターを回す「シリーズハイブリッド」になる。
違いは「巡航速度域にエンジンと駆動軸の直結モードを持つホンダ」に対し「直結モードを持たないeパワー」ということになる。直結モードだとエンジンパワーを100%近く駆動輪に伝達出来るため、全体効率良い。
eパワーの場合、どの速度域でもエンジンパワーを発電機で電力に変え(ここで伝達効率落ちる)、さらにインバーターを介し(ここでもロスが出る)、モーターに流しパワーに変換する。
発電機とインバーター、モーターそれぞれでロス(熱損失)を出す。空気圧低いタイヤの自転車をイメージして貰えば間違いない。
高速巡航時の燃費ってエンジン効率と伝達効率が重要。 eパワーの説明をする際、日産は「概念図」を使う。これを見ると発電機を作った電力を全て電池に入れている。前述の通り明らかな間違いです。
高速巡航では発電機で作った電力を、そのままインバーターに流している。この件、開発TOPに聞いたら「誤解を招くのため以後使いません」。どうやら「eパワーは発電機を載せた電気自動車です」と言いたかった旧体制の宣伝戦略らしい。
【画像ギャラリー】欧州仕様のキャッシュカイが想像以上のデキ!!!! 日本展開なら売れる予感!?(13枚)画像ギャラリー第3世代e-POWERの違いって?
さて。eパワーの高速燃費を改善しようとしたら、2つのアプローチがある。1つはホンダのように(三菱も同じ)直結モードを作ること。2つ目が「エンジンの熱効率を上げて伝達ロスの分までカバーする」となる。
私は前者を選ぶと予想していたが、意外なことに後者を選んでいた。ということは直結モードを持つ第4世代も存在するということなんだと思う。
なぜか? ライバルが日産と同じくらい熱効率の高いエンジンを実現したら、再度伝達効率はハンデになってしまう。加えてアメリカだとSUVならトレーラーを引っ張れないとダメ。
だからこそホンダは新世代2モーターハイブリッドの直結モードに2段ギアを付けた。トレーラー引っ張って長い上り坂を走る際、直結モードのローギアを使う。第4世代は2026年くらいの登場か?
まとめると、第3世代のeパワーは、エンジンの熱効率の改善と車体の改良により、現時点でのライバル車と同等の実用燃費を実現するという。
このあたりは市販車を同じ条件で走らせてみなければ分からないけれど、相当の自信を持っているようなので、いい勝負をすると思う。
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コメント
コメントの使い方ホンダも三菱もハイブリッドを開発する際、何度もシミュレーションを重ねて高速ではやはり直結モードが必要だと結論を得て現在の方式になったはず。
日産がこの第3世代のe-powerが本当に直結モードなしでも十分戦えるとの結論を得たのであれば実車で早く優劣を比較してほしいですね。
エルグランドに搭載される第三世代は
ハイオクかつリッター13キロという、
クソみたいなスペックです。。。
拡散してほしい。見直して欲しいから。
第三世代のe-powerにはパドルシフトを使った減速セレクターを採用して欲しい。
従来モードで走行時、高いギアからのシフトダウンの様にパドルで弱い減速から段階的に回生ブレーキをかけたい。
スペース的に搭載出来るのであれば、EV向けに開発しているという2段の変速機を組み合わせてもらいたいものです。