稀代の名車「ランエボX」を中古で狙うならこの買い方!!

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 CVT車のみとはいえ、かつてWRCを沸かせたインプレッサWRXのDNAを受け継いだスバルWRXは新型が登場した。しかし、スバルとともにWRCを盛り上げて4年連続のドライバーズタイトルを獲得した三菱ランサーエボリューションが2016年に生産終了となって5年が経過した。

 ランサーエボリューションで培った4WD技術は新登場したばかりのアウトランダーPHEVに受け継がれているとはいえ、WRXの存在があるだけに車種ラインアップから消えたままというのは寂しいものだ。

 そこで、稀代の名車の1台として取り上げられることの多いランサーエボリューションの最終モデル、ランサーエボリューションXの最新中古車事情を紹介する。

文/萩原文博、写真/三菱自動車

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2007年の販売開始以降、改良が加えられて年々進化したランエボX

ランサーエボリューションXの走行シーン
ランサーエボリューションXの走行シーン

 海外ではスバルインプレッサWRXとともにカルトカーと呼ばれたランサーエボリューション。その最終モデルとなる、三菱ランサーエボリューションX(テン)2007年10月に登場した。

 ランサーエボリューションXは一新したプラットフォームを採用し、ボディ剛性をさらに向上。その結果、優れた操縦安定性や衝突安全性と同時に乗り心地の向上、振動・騒音の低減を実現している。

 外観デザインは、安定感のあるロー&ワイドボディに、逆スラントノーズからルーフ、テールエンドへと流れるように続く空力性能を向上させるエアロパーツを組み合わせ、スタイリッシュかつ迫力のあるスタイリングを表現。

 インテリアは、ドライビングへの集中力を高めるべく機能性・操作性を重視するとともに、新世代のスポーツセダンに相応しい快適性・質感の実現。フロンシートには従来から定評のあるレカロ社製フルバケットシートを採用。

 メーターパネルには、視認性の高いハイコントラストメーターを採用。また、燃料残量やオドメーター等のほか、Twin Clutch SSTのモード表示や、S-AWC作動状況など様々な車両情報を表示できるマルチインフォメーションディスプレイを採用している。

 搭載されている2L直4気筒ターボエンジンは、最高出力280ps、最大トルク422Nmを発生。組み合わされるトランスミッションは5速MTと新開発の6速ツインクラッチミッションSSTの2種類。駆動方式は4WDをベースとした、三菱自動車独自の車両運動統合制御システム「S-AWC(Super All Wheel Control)」を標準装備している。

 ランサーエボリューションXは2008年10月に改良を行い、外観ではエクステンション部をブラック塗装としたリアコンビランプを採用することで、リアビューを引き締めている。

 インテリアでは、インストルメントパネルのオーナメントパネル上部にシルバーのピンモールを追加したほか、エアコンパネル外周部にメッキリングを追加して、質感を向上。

 搭載する2Lターボエンジンは高回転域の出力を向上させ、最高出力を300psに向上した。また、レカロ社製レザーシート、ビルシュタイン社製ショックアブソーバー、BBS 社製アルミホイール、HDD ナビゲーションなどを標準装備した新グレードのGSRプレミアムを追加している。

 2009年に行った改良では、サイドスカートの大型化や、樹脂製のエンジンヘッドカバーの採用で約1.5 kgの軽量化を実施。また、インテリアでは、メーター部に車両の情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイのカラー化などを行った。

 そして2010年も改良を行い、エンジン制御、触媒の仕様を見直し燃費性能向上。さらに6速ツインクラッチミッションの制御を見直し、変速レスポンスの向上や減速時のスキップシフトを可能にしたことで、よりドライバーのフィーリングにあった変速が可能となっている。

 2011年の改良では、走行中にアクセルペダルとブレーキペダルを同時に踏んだ場合、ブレーキを優先するブレーキオーバーライド制御を全車に採用。そして2012年の改良では、ボディカラーの見直しや駐車場などの後退時にリアビューカメラから後方の映像を確認できるディスプレイオーディオを設定している。

 そして2015年4月にランサーエボリューションXの特別仕様車「ファイナルエディション」を限定1000台で販売。このモデルは、ランサーエボリューションX GSR 5速MT車のみとなる。

 外観はフロントグリルモールをダーククロームメッキに塗装し、バンパーセンターとボンネットフードエアアウトレットを光沢のあるグロスブラック塗装を施している。さらに、BBS社製18インチ鍛造軽量アルミホイールをダーク調塗装とするなど全体でコーディネートを図り、精悍さを強調。

 インテリアは、室内天井と各ピラーを内装基調色のブラックに統一してスポーティ感を演出。アクセントとしてレカロ社製レザーコンビネーションシート、ステアリングホイール、シフトノブ、パーキングレバー、フロアコンソールリッドにレッドステッチを施している。

 搭載する2L直列4気筒ターボエンジンは、新たにナトリウム封入エキゾーストバルブを採用し、最高出力を向上させ、中高速域で伸びのある出力特性が特徴。

 従来モデルでは、メーカーオプション設定となるハイパフォーマンスパッケージ(ビルシュタイン社製前後単筒式ショックアブソーバー、アイバッハ社製前後コイルスプリング、ブレンボ社製2ピースタイプフロント大径ベンチレーテッドディスクブレーキ、ハイパフォーマンスタイヤ)を標準装備とし、高性能化したエンジンに対応させているのが特長だ。

 ランサーエボリューションXファイナルバージョンの車両本体価格429万8400円は、今考えるとバーゲンプライスだった。

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