「25式」GRヤリス堂々たる発進!!    全開&サイド引きで「数字に見えない進化」体感 「効く」純正エアロでどのステージでも見せ場あり!

「25式」GRヤリス堂々たる発進!!    全開&サイド引きで「数字に見えない進化」体感 「効く」純正エアロでどのステージでも見せ場あり!

 2020年1月の発売以来進化を続けるGRヤリスが、「エアロパフォーマンスパッケージ」の販売に合わせ2025モデルの試乗会を開催した。2020モデルとの比較試乗に国沢親方が大ハッスル! アクセル全開&サイドを引きまくり、袖ヶ浦フォレストレースウェイを20周、50km以上走り、その進化をつかみ取った。

文:国沢 光宏/写真:トヨタ

【画像ギャラリー】国沢親方が全開インプレッション! GRヤリス『25式』は走りが超進化!!(7枚)画像ギャラリー

GRヤリス2024年モデル(24式)から2025年モデル(25式)へ6つの進化

ダウンフォースがきっちり効いて加速もハンドリングも気持ちいいエアロパフォーマンスパッケージ
ダウンフォースがきっちり効いて加速もハンドリングも気持ちいいエアロパフォーマンスパッケージ

 エンジンのパワーアップやDATの採用、外観の意匠変更などが行われた2024モデルに続き、2025モデルは6つの大きな進化を遂げた。

・エアロパフォーマンスパッケージの設定
・締結剛性ボルトの採用
・ダンパー&EPSチューニングの最適化
・DATのシフトアップ&ダウンの制御変更
・DATのフットレストの拡幅
・縦引きパーキングブレーキの全グレードオプション設定

となる。いずれもスペックには表れない進化だが、これが乗ると驚きの変わりようだった!

武闘派らしく『25式』と戦闘機みたいな名称になった!

フロントロアアームやリアサスペンションメンバーのボルトの剛性をアップし、ハンドリングの応答性を高めた
フロントロアアームやリアサスペンションメンバーのボルトの剛性をアップし、ハンドリングの応答性を高めた

 当たり前のことながら競技車両は速さを追求するため、改良ポイントが見つかったら随時投入していく。だからこそWRCで戦っていた頃のランエボやWRXは毎年進化させていった。

 現在販売されているクルマでは、GRヤリスが世界唯一の”武闘派”と言っていい。ということで『25式』のGRヤリスの試乗です。ここまで読んで「あれ?」と思った人も少なくないだろう。GRヤリスは年次モデル『式』と呼ぶようにしたそうな。

 ランエボの場合、進化を示す『EVO』。WRXは文字どおり『バージョン』。GRも考えたに違いない。結果、日本っぽく『式』とした。なんかいいネーミングですね!

WRCチャレンジプログラムの2期生の山本雄紀選手がドライブするGRヤリスラリー2
WRCチャレンジプログラムの2期生の山本雄紀選手がドライブするGRヤリスラリー2

 24式から25式への進化点だけれど、ベースモデルについちゃそれほど大きくない。トヨタの得意技になったサスペンションと車体を締結するボルトの強度を上げクルマの「しっかり感」を出し、DAT(8速AT)の制御を一段とスポーティな方向に振っている。

 もうひとつは、『エアロパフォーマンスパッケージ』というモデルを追加したこと。WRCラリー2クラスに参戦しているGRヤリス ラリー2 は写真のとおり大型のリアウイングやフロントのスポイラーが付く。

 ラリー2の最高速は190km/h程度。100km/hのコーナーでもウイングやスポイラーを付けると車体の安定性が大きく違う。だったら市販モデルにも取り入れようとなったという。すでに社外品のリアウイングを付けているGRヤリス多いですけど(笑)。

国沢親方はGRヤリスのオイルの温度が限界近くになるほど全開で走りこんだ
国沢親方はGRヤリスのオイルの温度が限界近くになるほど全開で走りこんだ

 メーカー純正とあり、風洞試験や開発ドライバーの大嶋和也選手などの走行データ&フィールをベースに仕上げている。特にリアウイングは前後のバランスを考えないと、むしろ落ち着かない挙動になってしまう。

 今回試乗した袖ケ浦サーキットでいえば、4速全開の2コーナーは150km/h以上になる。乗り比べのため用意されていた272psの20式だと速度的に不安感なし。304psの24式や25式は、ライン取りを含め慎重に攻めなければならない。

次ページは : エアロパフォーマンスパッケージと縦引きパーキングブレーキはおススメ!

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