2017年9月にホンダのステップワゴンがビッグマイナーチェンジを実施し、上級グレードであるSPADAにハイブリッド仕様が設定されました。
もともとこのカテゴリーはノア/ヴォクシー/エスクァイアとセレナ、それにステップワゴンがつばぜり合いを続ける激戦カテゴリー。
マイチェンを実施したことでステップワゴンはリードできたのか? ほぼ同サイズの3モデルを、渡辺陽一郎氏に採点してもらいます。
文:渡辺陽一郎
ベストカー2017年11月26日号「この走りで主役に躍り出る!」
■ホンダステップワゴン 245万5920~355万9680円
ハイブリッド(HV)の正味価格は装備差を補正して1.5Lターボより47万円高いが、燃費と走りが優れているから割安(オデッセイのHVは比較で58万円違いなので、それに比べればかなり割安なのがわかる)。
3列目の座り心地も改善され、床下に格納すれば広い荷室になり、リアゲートには横開きのわくわくゲートもある。緊急自動ブレーキと運転支援も高機能で買い得だ。
室内空間:8点 使い勝手:9点 安全性能:9点 コスパ:7点 合計33点
■トヨタヴォクシー 246万6720~326万9160円
ミニバンはライバル同士の競争が激しく、登場時期の新しい車種ほど買い得になる。その意味でヴォクシーは不利だ。特に歩行者を検知できない緊急自動ブレーキは改善を要する。
それでも3列目シートまで快適で、レバー操作だけで格納できるから使いやすい。ハイブリッドの正味価格は約34万円高と割安で競争力は充分。
室内空間:8点 使い勝手:8点 安全性能:6点 コスパ:8点 合計30点
■日産セレナ 231万6660~313万5240円
ライバル2車よりも床が約70㎜高く乗降性が不満。高重心で操舵感も鈍い。が、3列目にもスライド機能が用意され、後端に寄せた時の足元空間は3車のなかで最も広い。シートアレンジも一番多彩だ。
運転支援のプロパイロット、緊急自動ブレーキは歩行者も検知するが作動速度の上限が車両に対しても80㎞/hなのは不満。
室内空間:9点 使い勝手:9点 安全性能:7点 コスパ:7点 合計32点
☆ ☆ ☆
今回はステップワゴンSPADA>セレナ>ヴォクシーという順位となったが、このカテゴリーは日進月歩。次に大きく動くのは、東京モーターショーに出品された「セレナe-POWER」が2018年春に登場するタイミングだろう。
その時にこの順位がどう変わるのか。まだまだこのカテゴリーの激戦は終わりそうにない。
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