一台のクルマには、縁あってオーナーになった人との歴史や思い出があり、物語になるほどのエピソードが生まれることもある。
そんなクルマと人との関わりを、オーナーさんに直接取材して、リアルな生の声を紹介していきたいと思います。はたして、どんな生の声が聞けるのでしょうか?
購入した動機から、愛車に対するこだわりのポイント、年間の維持費、故障箇所、愛車の主治医まで、これからそのクルマを購入しようと思っている人にも役に立つ情報満載でお届けします。
文・写真/松村 透
■1990年式ユーノスコスモ20BタイプE-CCSを購入してから約21年
一瞬の出会いがその人の人生を変える。いつか必ず手に入れてやる!! と固く心に誓ったはずなのに、いつの間にか情熱が冷めていき、やがて記憶から遠ざかり……と、ここまではよくある話。
しかし、初志貫徹して見事に夢を現実にする人が存在する。今回、取材させていただいたオーナーもそのひとりだ。
デビューから30年以上経過した現代においても、改めて素晴らしいフォルムだと感じさせてくれるこのクルマの魅力とは? そして、このクルマを語るうえで誰もが気になるであろう「あの疑問」についてもオーナーに直撃した。
■プロフィール&愛車紹介
・お名前:松本和紀さん
・ご年齢:42歳
・ご職業:会社員
・所有しているクルマ(年式、グレード名):1990年式ユーノスコスモ 20BタイプE-CCS
・購入時期:2000年
・所有年数:約21年
・購入時の走行距離:約5万6000km
・現在の走行距離:約18万2000km
・購入時の金額:100万円
■ユーノスコスモを手に入れようと思ったきっかけを教えてください
中学生の頃、街で黒いユーノスコスモのリアビューを見かけてひと目惚れしました。「この世にこんな美しいクルマがあるのか!」という衝撃は今でも忘れられません。
実はそれまで大した夢はありませんでしたが「将来はユーノスコスモに乗ってやる!」と強く思いましたね。それまでいいなと思っていたセラやスカイラインGTS-tタイプM(R32型)と同じくらいの値段だと想像していたんです。しかし、車両本体価格を知って愕然としました。
それでも諦めきれず、両親や親戚に「将来、仕事に行く前に新聞配達をしてでもユーノスコスモを買う!」と断言しました。とはいえ「そんなことができるわけがない」と反対されてしまったんです。
結局、「何をいわれても買う」という頑固な性格を知っていたはずですから、大人になって実際に手に入れた時は「大事にしなさい」といってくれました。
コメント
コメントの使い方