2023年2月2日にホンダが水素事業説明会を実施した。完全電動化、FCV化を発表しているホンダだが、現実問題としてBEVやFCVのモデルが豊富と言える状況ではない。いったいホンダはどのような舵取りをしていくのか、現場から速報でお伝えしよう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:編集部、ホンダ
■ホンダは長年の燃料電池車の知見が多くあるが……
ホンダが水素事業説明会を開催するということで、事前に予測されたのが燃料電池自動車(FCV)の展望などを発表するというもの。すでにアメリカでGMとのCR-VをベースとしたFCVのかいはつを明言しているホンダだが、これまでのFCVの道のりは決して明るいものだけではなかった。
2021年9月終売となったクラリティフューエルセルなど意欲的なFCVはホンダにも存在したものの、個人向けも含めてリース販売に限るなど誰でも手に入れられるFCVというにはほど遠いものだったからだ。
ホンダは1998年からFCEVのプロトタイプを作り始め、FCX、FCXクラリティ、クラリティフューエルセルと着々と実績を積んできている。ただ繰り返しにはなるがどれも「試験的販売」という印象は拭えないものだった。
しかし2024年からホンダの燃料電池は大きな方向転換んを迎えそうだ。ホンダはGMとの共同開発で誕生した次世代燃料電池システム「e:FUEL CELL」を2023年2月2日の会見で発表。前出のクラリティフューエルセルと比較して燃料電池のコストは1/3、耐久性は2倍、耐低温性も大幅に向上させているという。
■CR-Vの燃料電池車を2024年日本投入へ
また発表会において現在アメリカで生産が予定されているCR-Vの燃料電池車「CR-V FCEV」について、2024年の日本投入を発表した。水素充填での走行が可能であると同時に、プラグインを装備し家庭充電によるEV走行も可能であることが大きな強みだという。
クラリティフューエルセルで9100万kmの走行実績を積んだホンダは、新世代の燃料電池に大きな可能性と自信を持っているようだ。CR-Vという大型モデルになることはやや日本市場では不利かもしれないが、本格的に燃料電池を活用したモデルをデビューさせることは、カーボンニュートラルをEVに限らないという日本の自動車業界には明るいニュースだろう。
またGMとの新開発燃料電池システムは乗用車のみならず大型車、建設機械、データセンターの電源、さらには月面での利用など幅広い活用を見込むというダイナミックなプランになるのもホンダらしい。
2040年にホンダは自社ラインアップをEVとFCVへの完全切り替えを明言しており、2024年の導入モデルがその大きな一歩になるのは間違いない。自動車業界でFCEVのパイオニアとして進んできたホンダだが、今後登場する新たなモデルには「ホンダらしいなぁ」と呼べる圧倒的なスポーツカーもぜひお願いしたい!!
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コメント
コメントの使い方おー日本でも売るのか!
これは嬉しいニュースだな!