本企画はこれからクルマを買う人や、乗ってはいるけどあまり詳しいことは知らないという人のための超やさしいタイヤ講座である。
「イヤイヤ、当たり前のこと知ってるよ!」というあなたも、実は知らないことがあるかもしれない。現役開発ドライバーの令和マンが答える、素朴な疑問講座もあるので、ぜひご覧いただきたい。
※本稿は2019年9月のものです
文:永田恵一、ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年10月26日号
■構造、スペック表の見方、性能表など、タイヤの基本をおさえる
さっそく、タイヤについての基礎知識の超基本をおさえていこう。
まずはタイヤの構造である。ビード部、サイドウォール部、ショルダー部、トレッド部と4つに分かれる。
タイヤの性能に大きく関わってくるのは、サイドウォール部とトレッド部だ。サイドウォールはタイヤで最も大きく変形する部分。衝撃の吸収力や遠心力に耐える大切な部分だ。トレッド部は駆動や制動のほか、排水性能にも関わってくる重要な部分なので頭に入れておく。
サイドウォールに、メーカー名やタイヤのブランド名のほかにも情報が書き込まれている。自動車評論家の永田恵一氏に解説を依頼した。
■数字やアルファベットなどから読めるタイヤの情報
[1] タイヤサイズの見方ですが、195/65R15 91Hというタイヤであれば、195は「幅195mm」、65は扁平率(タイヤのゴム部分の高さを幅で割った値、小さいほどゴム部分は薄い)、Rはラジアル構造、荷重指数91は1本あたりの負荷能力(91だと615㎏で、大きいほど重さに耐える)、Hは対応速度を示す速度記号(Hだと210km/h、最高ランクはYの300km/h)を表わします。
[2] 製造年月日の見方は、2419という数字の場合、前半二桁が生産週、後半二桁が西暦の下二桁を表わします。この場合ですと「2019年の24週生産」となります。
[3] は装着方向、[4] はチューブレス表記、ラジアル表記です。
[5] はスリップサインといい、△マークの延長線上の溝にゴムが盛り上がっている部分のことを指します。残りの溝の使用限界(1.6mm)を示すもので、スリップサインと残り溝が同じ高さになったらタイヤの交換が必要です。
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