最近の日本車大きくなりすぎじゃない!? スバルレヴォーグの登場にみる「ジャストサイズ」論【ベストカーアーカイブス2013】

【番外コラム】う〜ん でも……「ちょうどいいサイズ」でもあんまり売れなかったクルマもある!?

現在のフリードの元祖となったのが2001年12月に登場したモビリオであった
現在のフリードの元祖となったのが2001年12月に登場したモビリオであった

 「ちょうどいい」といえばホンダフリードのCMだが、フリードの前身として2001年12月に登場したモビリオは、意欲的なコンセプトは評価されるものの、残念ながら販売的には振るわなかった。

 2008年5月にフリードが登場して消滅するわけだが、6年半の累計販売台数は14万9812万台。月販平均約1902台で5000台/月の販売目標には遠く及ばなかった。

 初代フィットのプラットフォームをベースにした低床フラットフロアを活かした3列シートのコンパクトミニバンというコンセプトは現在の人気モデル、フリードに受け継がれているのだが、いかんせん機能に割り切ったスタイルがいけなかった。

 4055×1685×1705mmというボディサイズはまさに「ちょうどいい」サイズで、室内も広く使い勝手に優れていたのに……、残念。

 ホンダはチャレンジングなメーカーで、2007年2月に送り出したクロスロードも「ちょうどいい」サイズ感の3列シートクロスオーバーの提案だったが、これまた販売振るわず2010年8月、わずか3年7ヶ月で生産を終了。累計販売3万3104台で、月間販売目標3000台に対してわずか25.6%。

ストリームのプラットフォームを活用して開発されたクロスロード。スクエアなボディのSUVクロスオーバーの3列シート車だった
ストリームのプラットフォームを活用して開発されたクロスロード。スクエアなボディのSUVクロスオーバーの3列シート車だった

 トヨタの『ちょうどいい』は1998年登場のプログレ。全幅1700mmの5ナンバーサイズで“小さな高級車”を謳ったコンセプトはよかったし、実際、内装の仕上げなどは高級車そのもの。

 ホイールベースは同時期のマークIIより50mm長く後席居住性も良好だった。しかし累計販売台数7万7730台で目標の35.6%。なかなか「ちょうどいい」は難しいのだ。

「小さな高級車」プログレ
「小さな高級車」プログレ

(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)

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