■CFRPボディ
カーボンコンポジットマテリアルを車体構造およびその周辺に使うこと。軽量化が最大の命題となっているクルマの世界では、必然の流れである。
最新モデル、特にスーパーカーの世界ではCFRPボディが常識になりつつあり、さらに、アルファロメオ4CやBMW i3のように、比較的安価なクルマにも、大胆に活用されるようになってきた。
けれども、同じCFRPといっても、いくつかの種類がある。プリプレグ材を型に敷いてオートクレーブで圧力をかけ成型する最も強力なCFRP、いわゆるドライカーボンを使うのは、アルファロメオ4Cで、マクラーレンP1とラ・フェラーリに関してはさらにその上、ケブラーなどを使ったF1級の複合素材で成型されている。
P1のモノゲージには最新の成型法であるRTMも併用されているからプリプレグカーボン成型のボディパネルも合わせて、今現在、世界一の最新コンポジット技術を網羅しているといっていい(TEXT/西川 淳)
【画像ギャラリー】9速AT ヘッドアップディスプレイ シート 衝突軽減ブレーキ…… クルマの技術はどこまで進んだのか?最先端技術の世界(22枚)画像ギャラリー■サスペンションシステム
乗り心地と走行安定性の両立が現代のサスに求められる性能だが、最近ではサスを上手に動かすことで路面への追従性をよくしてその結果ハンドリングも乗り心地もよくなっている。
1番は新型ベンツSクラスのマジックボディコントロール。フロントガラス上部内側のカメラで最大15メートル先の路面の詳細な凸凹を検知し、サスの油圧ユニットに供給されるオイル量をコントロールする。クルマが路面を見て判断するわけ。
次に、フェラーリ599やアウディTTクーペに採用のデルファイが開発したマグネライドだ。ダンパーオイルの中に金属粉の磁性体を混ぜ電磁石のオリフィスで強弱を制御する。反応がデジタルでとても優秀だ。
可変タイプではないもので感動したのがルーテシアRSのHCC。バンプストッピングラバーの代わりにもうひとつオイルのダンパー室を設けている。峠を攻めてフルにロールした状態で路面の突起に遭遇しても何事もなかったかのようにショックを吸収。ラリーからのフィードバックだそうだが、シンプルな構造でコストも安くていいね!!(TEXT/松田秀士)
【画像ギャラリー】9速AT ヘッドアップディスプレイ シート 衝突軽減ブレーキ…… クルマの技術はどこまで進んだのか?最先端技術の世界(22枚)画像ギャラリー■ヘッドアップディスプレイ
フロントウインドウに情報を表示するヘッドアップディスプレイは、1988年に登場したS13型シルビアも採用した。最先端の装備だが、歴史は意外に長い。
採用車種はさまざまで、レクサスであればGS/HS/RXには設定されるが、最上級のLSには見られない。
最先端はGS。速度、カーナビの右左折方向と交差点までの距離などを示す。ナイトビュー装着車なら、歩行者を検知すると人のマークが示され、カーナビの画面で赤外線カメラの映像を確認できる。アウディA6も速度やカーナビ情報を表示する。
オプション価格はGSが8.4万円と安くないが、アクセラのアクティブドライビングディスプレイは、中級以上のグレードに標準装着。メーターの上部に小さな透明の表示板が立ち上がり、速度やカーナビの右左折方向を示す。表示板は設けるが機能は同等だ。
この装備のメリットは前方を見ながら確認できて、遠視点表示だから目の焦点移動も少ないこと。老眼に優しい。欠点は前方視界を確保するために表示スペースが狭く、複雑な情報は伝えられないこと。速度、カーナビの曲がる方向、各種の警告などにとどまる。それでもナイトビューや衝突回避支援機能の警告表示は有意義。メーターの内部では見落としやすいが、ヘッドアップディスプレイなら即座にわかる。(TEXT/渡辺陽一郎)
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