■シート
運転はシートに座って行うからその作りはとても大切。自分の体格に最適な運転姿勢に調節でき、着座姿勢が乱れず、疲労しにくいことが求められる。
最先端という意味では、日本車なら新型のスカイラインやエクストレイルが採用するスパイラルサポート機能付きシートが最高峰だ。無重力状態における人の姿勢を参考に開発され、背もたれの形状が背骨に合わせて「く」の字型に折れ曲がっている。重量のある胸部と骨盤をしっかりと支え、長時間運転でも疲れにくい。
スカイラインの運転席に座ると、背中から腰にかけて、体がスッポリと包まれた印象を受ける。従来のシートは体重を腰で支え、座面の後方と背もたれの下側(腰骨の上あたり)の作り込みが重要だが、スパイラルサポート機能付きシートは座り心地が違う。背中から骨盤まで全体で体を支える。
加えて背もたれの高さも充分にあり、肩まわりのサポートもよいから、着座姿勢も乱れにくい。座っていて安心感が伴う。
いっぽう、輸入車で凄いのはメルセデスベンツSクラスが採用した14個のエアクッションによるマッサージ機能だ。
後席のマッサージは古くからあるが、Sクラスは前席でも満喫できる。腹筋のエクササイズも可能。シート本来の機能を損なうと意味はないが、基本的な座り心地やサポート性を確保した上で付加価値を持たせた。(TEXT/渡辺陽一郎)
【画像ギャラリー】9速AT ヘッドアップディスプレイ シート 衝突軽減ブレーキ…… クルマの技術はどこまで進んだのか?最先端技術の世界(22枚)画像ギャラリー■疲労検知システム
長距離高速走行、さらに夜間ともなると眠気との戦いだ。居眠り運転は重大事故に繋がる。最近では睡眠時無呼吸症候群など居眠り運転の原因が解明されてきているがそのような疾患がなくても疲れていれば眠くなる。
そんな時、疲労度を検知し休憩を取るなどの注意を促す警告システムは重宝する。
BMW7シリーズに採用されるアクティブプロテクションはドライビングを様々なセンサーでモニタリングし、連続走行やふらつきなどの疲れを検知すると警告音とともに「休憩を取りませんか?」と優しくコーヒーカップの絵がモニターに浮き上がる仕組み。
同じようなシステムはメルセデスにも採用されEクラスなどはセンシティブモードにすることで疲労度を5段階に表示してくれる。これは便利。しかし各社似たようなレベルだ。(TEXT/松田秀士)
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
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