コンクリート段差を乗り越えるのも必須条件?「究極の耐久性」はこうして設計されている
ちなみに、この手のクルマの耐久性は、普通車とは、求められるレベルが違う。
例えば、普通車では、コンビニのコンクリートブロックに気が付かず、低速でゴツンと乗り上げてしまっても、サスペンションやタイヤ、ホイールが「壊れない強度を持つように」設計されるのだが、この手の大型SUVでは、コンビニブロックの2倍以上の高さに正面から突っ込んで、足回りが壊れずに「乗り越えられる」ように設計されている。
さらには、普通車には絶対にない要件だが、「ビッグジャンプ」がこなせることも重要だという。大きくうねった砂漠の地を走ると、クルマがジャンピングすることは、日常茶飯事だ。
車重3トンにもなるクルマがジャンプすることで、その足回りやボディに大きな衝撃を受けても、絶対に壊れないことが求められる、というのだ。
そのため、ラダーフレーム構造の強固なボディにしたり、サスペンションストロークを大きく確保したり、ショックアブソーバーの容量を大きくしたり、大きくて重たいV8エンジンを支えるエンジンマウントを強化したりと、オフロードを走るレースカー並みに、耐久性の確保が重要になる。
しかも、レーシングカーと違うのは、車内ではエアコンを効かせて、涼しい顔をして、運転を楽しむだけの快適性も確保しないとならない。
ここ日本では無駄にも思えてしまうが、こうした性能の高さが、海外のユーザーから信頼されることにつながっており、設計的には「究極の耐久性」が求められるクルマなのである。
まとめ
ランクルは、旧式であっても、中古車相場の値崩れがしにくい。そのためか、盗難車ランキングでも常にTOP3に入るほど、窃盗にあいやすいクルマだ(車はパーツにバラされて、海外へ輸出されている可能性もある)。
人気車ゆえのつらいところだが、ランクルはそれだけ皆に必要とされるSUVでもある。もし機会があるならば、一度は乗っていただきたい一台だ。
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