コロナ禍を受けて、重要視されるようになったパーソナルスペースやソーシャルディスタンス。公共交通機関で移動すると、人との距離を保ちにくく、自動車での移動が注目されている。
しかし、クルマで移動しても、ホテルなどの宿泊施設は不特定多数のお客さんが出入りしているということで不安に感じる人もいるだろう。そんな時にお薦めしたいのが「レンタルキャンピングカー」だ。
コロナ禍の前からキャンプは人気で、キャンピングカーに興味を持っていた人もいるのではないだろうか?
しかし、キャンピングカーと聞くと高額な車両で、レンタルでもなかなか手が出しにくいのでは? と考える人もいると思う。実はそうではない。今回は、実際に自身もレンタルキャンピングカーを借りて、旅行を楽しんでいるライター・森吉雄一氏が、その魅力ある世界を紹介する。
文/森吉雄一
写真/Adobe Stock(mapo@Adobe Stock)、キャンピングカーレンタル東京
※森吉雄一:元全日本ジムカーナドライバー。引退後はドラテクだけでなく、車両の分析力・セットアップ能力を買われ、チューニングショップやパーツメーカーのデモカー開発やタイムアタッカーとしても活躍。現在の本業は都内タクシードライバーという生粋のプロドライバー
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■自己所有はハードルが高いキャンピングカー だからこその選択肢
新型コロナウィルスの感染拡大による緊急事態宣言も段階的に解除され、感染者の減少からついに緊急事態の終了が告げられた。毎年ゴールデンウィークには家族旅行を予定していたが「今年はしょうがない」とあきらめた読者も多かったはずだ。
宣言が解除になった今となっては、これまでどおり自由にドライブや旅行にだって出かけることが可能となったのだが、誰もが当たり前のようにマスクを着け、どこの店に入ってもまずは手の消毒を行う日々で、気分的にもコロナ前に戻ることはできないというのが現実。ホテルなどの宿泊施設も、不特定多数の客が出入りしているという点でやはり不安になってしまう。
「この手があったか!」と気が付いた人はもう動いていた。「STAY HOME」期間中、家の中で出来ることをみんなで探しているなか、実は「STAY HOME」した家ごと出かける方法があった。まさに逆転の発想、攻めの「STAY HOME」、それが「キャンピングカー」だ。
これなら3密を避けたプライベートな空間を維持しながらお出かけと宿泊をセットで行うことが可能。さらにペット同乗OKの業者が多く、旅行の度に高額なペットホテルに預けるしかなかった愛犬も一緒に旅することができるのは嬉しい。
何となくキャンピングカーの存在は知っていたのだが、自分には無縁の存在だと気にも留めないで過ごしてきた方がほとんどだと思う。それは「きっと価格が高い」「きっと大きくて運転が難しい」「きっと普段使えない」などのネガティブな要素からまるでフェラーリなどのスーパーカーと同じ「所有するのが難しい枠」のクルマだからではないだろうか。
確かに値段は新車価格が500~900万円程度(ベース車両やオプションにより大きく変動)とセカンドカーとして購入するには敷居が高く、その大きさからも駐車場を選ぶため自己所有するにはそれなりの覚悟が必要となる。
だが「レンタルキャンピングカー」となるとほとんどのネガティブ要素から一気に解放される。新車価格が高いうえに需要が限られるという点からもレンタル料も高いと想像するのが普通だが、一般的なワンボックス程度の料金で借りられるとしたらどうだろう? それだけでもう頭の中にいろんな可能性が広がってきたはずだ。
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