■家族で旅館に泊まるより自由に! その価値はプライス以上
コロナウィルスによる外出自粛要請が出ていた時、「3密」を避けられる場所ということでいち時期キャンプ場が脚光を浴びた。キャンプと言えば「お父さん」の株を上げるチャンスだが、テントを使った本格的キャンプとなると実は敷居が高く、いちから設備や用品を揃えるとなるとかなりの費用がかかるうえに、天候や気温によっては拷問にさえなりかねない。
自然が相手なだけに事故や怪我の可能性だってある。それだけに経験も必要で、「あーでもない、こーでもない」と説明書片手にモタモタとテントを建てているようじゃ、逆にお父さんの評価も落ちてしまい子供たちを誘っても二度と首を縦に振ってくれなくなるかもしれない。
だけど、キャンピングカーならクルマを停められる場所ならどこでもそこがキャンプ場になる。たとえ大雨が降っていようが車内で快適に過ごすことができるのだ。
それでは実際にいくらかかるのか? 筆者が週末に家族4人と犬1匹で、河口湖までキャンピングカー旅行に出かけた時の料金を紹介する。レンタルした車両は西東京市の『キャンピングカーレンタル東京(ジェイオートサービス)』で最も安いキャブコン(トラックに居住区を追加したタイプ)「バンテック・アトム307CX」というモデル。
●キャンピングカーレンタル東京(ジェイオートサービス)のホームページ
このキャンピングカーを選んだ理由は、まず値段が安かった(平日1万6000円、週末1万9000円/日)こと、全長4570×全幅1890×全高2600mmと見た目ほど大きくなく運転しやすそうだったこと。あとはペットの同乗がOK(料金10%アップ)というのも理由のひとつだ。
車両レンタル料 1万9000円×2日=3万8000円×ペット同乗料金10%×消費税10%=合計4万5980円となった。これに高速料金や燃料代がプラスされる。
ちなみに、マイカーで河口湖へ週末2泊3日の旅行に出かけた場合、4人家族だと一般的なホテルや旅館の宿泊費用がおよそ4万円から5万円といったところ。これにレンタカー同様高速料金と燃料代、場合によってはペットホテル料金3日分(約4000円/日)がかかる。
プライベートな空間を維持できるだけでなく、費用的にもレンタルキャンピングカーを選ぶ価値は十分にある。それよりもその楽しさは金額以上のものだ。
いつしか子供たちも、自分の部屋にこもりスマホやゲームばかりで普段の会話も少なくなっていたのだが、今回の旅行でコミュニケーションも増え、親の知らないうちに勝手に成長していたのだな、と嬉しいようで寂しい思いもした。どこに出かけるにもいつも「行かなーい」という娘たちから「キャンピングカーなら行ってもいいよ」という言葉が聞けたのは大きな収穫だった。
実際にレンタルキャンピングカーで旅した総評としては、運転面では確かにその大きさから最初は緊張から手に汗をかいたが、ベースが商用トラックだけに運転しやすくすぐに慣れることができた。
キャンプ場所や道の駅(場所によっては車中泊禁止の所もあるので注意が必要)など、長時間駐車でも迷惑にならなくてトイレがある場所ならどこでもキャンプ可能。ただし長時間のアイドリングはNG。そのためには夏場ならエンジンをかけなくてもエアコンを使えるようRVパークなど外部電源が接続できる場所を予約しておくのがベスト。冬場ならFFヒーターというエンジンを切った状態でもヒーターが使える装備があるかどうか確認しておきたい。
あと個人的なアドバイスとして、布団は持ち込みとなるのだが人数分の寝袋があると荷物もコンパクトになるのでおススメだ。
家族とでもパートナーとでも友達同士でも、「レンタルキャンピングカー」での旅は新しい発見に満ちあふれている。筆者も我が家の「定番」とするべくまた新しい旅を計画するつもりだ。
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