■コロナ禍、北米ではインターネットで新車を買おうとする人が増加中。日本も同じ流れ?
販売の現場で話を聞くと、「仕事の都合などで店舗まで足を運ぶことができなかった方など、新しい客層の開拓には効果がありそうで、すでにオンラインでの問い合わせもけっこうあるようです」と、インターネットを通じた新車販売は動きつつある。
ただセールスマン個々で温度差があり、現場の隅々まで周知徹底されていないのが現状のようである。
あるベテランセールスマンは、「いきなり会ったこともない人と、リモートで商談するのはさまざまな理由からリスクが高く警戒せざるを得ない」と話す。つまり、値引き条件の拡大には慎重にならざるを得ないというのだ。
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また、前項で紹介したリモート商談先進国ともいえる北米では、驚くことに“販売原価”がウェブサイト上で公開されている。そして値引き交渉ではなく、“原価にいくらまでディーラー利益の上乗せを許すか”という交渉になる。
利便性は高いリモートだが、相手の腹の内は探りにくい。客観的事実をベースに商談を進めるなど、販売店側とお客の平等な立場で交渉できる環境整備を組み立てないと、この先日本でのリモート商談は浸透しないだろう。北米へならえ、とは簡単にはいかない。
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