「芸術品の軽自動車を守り抜いてほしい」勇退した鈴木修氏の功績とは

「芸術品の軽自動車を守り抜いてほしい」勇退した鈴木修氏の功績とは

 「最後ですから、ごきげんよう。軽自動車は芸術品、守り通して欲しいですね」。スズキの鈴木修会長は、2021年5月13日に行われた2020年度の決算説明会で、このようにコメントした。

 かつて軽自動車の増税構想や軽自動車枠を根本的に見直そうとする動きに対して鈴木修氏は以前から、「軽自動車は寸法も排気量も厳しく制限されている。そのなかで4人乗りの素晴らしいクルマができているのは、軽メーカー各社の努力のたまもので、いわば芸術品のようなものだ。

 その努力を見ないで普通のクルマと同じようなものと言うのはいかがなものか」と反論してきた。

 40年以上にわたってスズキの経営を主導し、いわば日本の軽自動車を育ててきた、カリスマ経営者の最後の言葉として、実に重みのあるものだった。

 鈴木修会長は、2021年6月に会長職を退任し、相談役となられる予定で、今回が最後の記者会見。そこで僭越ながら、鈴木修会長の足跡を振り返ってみたい。

文/渡辺陽一郎
写真/スズキ マルチスズキ Adobe Stock(Reuters Photographer/REUTERS)

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