教習所で習ったのはもう古い!? いまでも必要な日常点検のノウハウ

■車外から視認できる部分の点検

タイヤ点検は週1回。パンクは損傷は言うにおよばずだが、給油時の空気圧チェックも忘れずに。乗り心地や燃費にも関係する要素だ(carbondale@AdobeStock)
タイヤ点検は週1回。パンクは損傷は言うにおよばずだが、給油時の空気圧チェックも忘れずに。乗り心地や燃費にも関係する要素だ(carbondale@AdobeStock)

●クルマの周りを見て行う項目

6)ランプ類の点灯、点滅 毎日
 クルマ前方のヘッドライト、ポジションランプ、後方のテールランプ、ブレーキランプ、前後のウインカーなどの点灯、点滅、レンズの汚れや破損を確認し、不備がある場合には即交換する。

 後方のランプ類を確認する際に見てくれる人がいない場合には、できれば暗いところで壁などを使って点灯、点滅を確認する方法もある。

7)タイヤの亀裂・損傷の有無 週1回
 タイヤの亀裂や損傷を目や手を使って確認するとともに、タイヤに異物が付着していないかも確認。またタイヤの内側、中央、外側が極端に減る偏摩耗がないかも確認し、異常があった場合にはプロに見てもらおう。

8)タイヤの空気圧 週1回+給油の際
 タイヤの接地面のたわみ具合を目視で判断する方法もあるが、走行前の冷えた状態でエアゲージを使って確認するのが望ましい(そのためクルマにはエアゲージを1つ入れておきたい)。

 空気圧が足りない場合、コンプレッサーや電動空気入れなどを使って自宅で補充できれば理想だが、自宅でできなければガソリンスタンドかカー用品店などで規定値プラス20kPa(走行すると空気が膨張して走行前より空気圧が高くなるため)くらいに補充しておこう。

9)タイヤの溝の深さ 週1回
 タイヤの残り溝が1.6mmに現れるスリップサインが出ていないかを目視で確認。暗いときや後輪といった見にくい場合には手で触ってスリップサインとの段差で簡易的に確認する手もある。

 タイヤはスリップサインが出ていなければ合法だが、減ったタイヤはウェット性能が新品に対し大きく低下するので、スリップサインが出る前に交換した方が無難ではある。

 また溝があってもタイヤがあまりに古いとき(製造年と製造週はサイドウォールの表記で確認できる。たとえば1519なら2019年の15週製造という意味)も交換を考えたい。

■車内(運転席)から行う点検

運転席から行う操作系チェックは毎日行う。ペダルはしっかり踏めて、足を離した時に確実に戻るかを確認。踏んだ時の感触などにも気を配ろう(Asawin@AdobeStock)
運転席から行う操作系チェックは毎日行う。ペダルはしっかり踏めて、足を離した時に確実に戻るかを確認。踏んだ時の感触などにも気を配ろう(Asawin@AdobeStock)

●運転席から

10)エンジンの掛かり具合・異音 毎日
 エンジンが速やかに始動し、スムーズに回転するか、エンジン始動時やアイドリング状態で異音がないかを確認。これは乗り始めに異常があれば分かるだろう。

11)ウィンドウウォッシャー液の噴射状態 週1回
 ウィンドウウォッシャー液を噴射させ、ワイパーの作動範囲に噴射されるか、その向きや高さが適当かを確認。

12)ワイパーの拭き取り能力 週1回
 ウィンドウウォッシャー液を噴射しながらワイパーを作動させ、低速、高速の各作動で不良でないか、キレイに拭き取れるかを確認。

13)ブレーキの踏みしろ残りと効き具合 毎日
 エンジンを掛けて異音がないかを確かめ、ブレーキペダルを強く踏み込んだときにフロアとの間(=残り踏みしろ)が適当かを確認。踏みごたえがいつもと違ったら要注意で、これもクルマを動かせば分かるだろう。

14)駐車ブレーキの引きしろ(踏みしろ) 毎日
 駐車ブレーキをいっぱいに引いた(踏んだ)ときに、いずれかが多すぎないか、少なすぎないかを確認。なお近年激増している電動駐車ブレーキのクルマでは確認不要だ(というより確認のしようがない)。

15)エンジンの低速・加速状態 毎日
 エンジンの暖気後、アイドリングが安定しているかを確認したあと、徐々に加速した際にアクセルペダルに引っ掛かりがないか、スムーズに回転が上がるかを走行するなどして確認。これもクルマを動かして、異常があれば分かるだろう。

次ページは : ■まとめ

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