新型カローラクロスが199.9万円から! コスパのいいSUVと悪いSUV

■トヨタSUVのちょうど真ん中、ミドルサイズのSUV!

カローラクロスはトヨタSUVラインナップのなかでほぼど真ん中のサイズ
カローラクロスはトヨタSUVラインナップのなかでほぼど真ん中のサイズ
トヨタC-HR/全長4385×全幅1795×全高1550mm。ガソリン車は1196㏄直4ターボ、116ps/18.9kgm。ハイブリッド車は1797cc、直4DOHC(98ps/14.5kgm)+モーター(72ps/16.6kgm)。価格:ガソリン車が238万2000円~301万3000円、ハイブリッド車が274万5000~314万5000円
トヨタC-HR/全長4385×全幅1795×全高1550mm。ガソリン車は1196㏄直4ターボ、116ps/18.9kgm。ハイブリッド車は1797cc、直4DOHC(98ps/14.5kgm)+モーター(72ps/16.6kgm)。価格:ガソリン車が238万2000円~301万3000円、ハイブリッド車が274万5000~314万5000円

 カローラクロスが加わると、トヨタでは、表に記したようなSUVのラインナップを完成させる。表のトヨタSUVラインナップからわかる通り、カローラクロスにサイズが最も近いSUVはC-HRだ。カローラクロスのプラットフォームはC-HRと共通で、ホイールベースの数値も2640mmで等しい。

 ただしC-HRは外観が5ドアクーペ風で個性が強く、後席と荷室が狭めで後方視界も悪い。そのために売れ行きも伸び悩む。2021年1~7月におけるC-HRの登録台数は、1ヵ月平均にすると1750台だ。

 ヤリスクロス(ヤリスとGRヤリスを除く)は9450台、ライズは7928台、ハリアーは7864台だから、C-HRはほかのトヨタのSUVに比べると登録台数が大幅に少ない。

 しかもトヨタのコンパクトSUVとLサイズSUVには、上記の通り前輪駆動ベースだけでも性格の異なる2車種が用意されるのに、登録台数を伸ばせる中心的なミドルサイズは、売れ行きが低迷するC-HRのみだった。そうなるとカローラクロスは、待望の新型車になる。

 そこでカローラクロスは、価格を割安に抑えた。ハイブリッドシステムはC-HRと同じだが、NA(自然吸気ガソリン)エンジンは異なる。C-HRは直列4気筒1.2Lターボだが、カローラクロスは、カローラセダンやツーリングと同じ1.8LのNAガソリンエンジンを搭載してコストを低減させた。

 そのためにカローラクロスの1.8LNAエンジンは、ハイブリッドよりも35万円安い。C-HRの1.2Lターボとハイブリッドの価格差が33万円だから、カローラクロスはNAエンジンを割安に搭載できたというわけだ。

 カローラクロスの駆動方式は前輪駆動の2WDが基本で、ハイブリッドには後輪をモーターで駆動するE-Fourも用意される。1.8LNAエンジンには4WDの設定はない。

 カローラクロスのグレード構成は、NAエンジンが安い方からG・X、G、S、Zの4種類になる。ハイブリッドにG・Xは用意されないが、ほかの3グレードはNAエンジンと共通だ。

■新型カローラクロスの推奨グレードはこれだ!

カローラクロスのお薦めグレードはどのグレード? 写真はハイブリッドのZ
カローラクロスのお薦めグレードはどのグレード? 写真はハイブリッドのZ
カローラクロスハイブリッドのコクピット。ディスプレイオーディオは7インチが全車標準装備。9インチディスプレイオーディオ+6スピーカーはZ、Sグレードに2万8600円のメーカーオプション
カローラクロスハイブリッドのコクピット。ディスプレイオーディオは7インチが全車標準装備。9インチディスプレイオーディオ+6スピーカーはZ、Sグレードに2万8600円のメーカーオプション

 各グレードの装備を見ると、安全装備のトヨタセーフティセンス、LEDヘッドランプ、7インチディスプレイオーディオなどは、価格が最も安いG・Xを含めて全車に標準装着される。

 Gには、G・Xの装備に加えて、パーキングサポートブレーキ、インテリジェントクリアランスソナーなどが加わり、オプション装備の選択肢も充実する。価格はG-Xよりも24万1000円高い。

 Sには、Gの装備に加えて、17インチサイズアルミホイール、ルーフレールなどが加わる。価格はGに比べて16万円上乗せされる。

 Zは最上級グレードとあって、アルミホイールのサイズが18インチに拡大され、シートの生地も上級化される。価格はSに比べて24万円高い。

 各グレードの買い得度を、機能や装備と価格のバランスだけで考えると、G・X(199万9000円)がベストだ。「200万円以下」の強いインパクトを持たせ、なおかつトヨタセーフティセンス、LEDヘッドランプ、7インチディスプレイオーディオなどは標準装着した。必要な装備まで取り去った価格訴求の廉価グレードではないから、G・Xを選んでも実用的な不満は生じない。

 しかしカローラクロスはコンパクトカーではなくSUVだから、趣味性も満足させたいだろう。そうなるとアルミホイールやルーフレールなどの外装パーツも欲しい。

 推奨されるグレードと2WDの価格は、S(NAエンジン:240万円/ハイブリッド:275万円)、あるいは最上級のZ(NAエンジン:264万円/ハイブリッド:299万円)になる。

渡辺陽一郎氏お薦めのグレードはZグレードとこのSグレード
渡辺陽一郎氏お薦めのグレードはZグレードとこのSグレード

次ページは : ■カローラクロスはヤリスクロス以上に割安なのか?

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!