新型カローラクロスが199.9万円から! コスパのいいSUVと悪いSUV

■カローラクロスはヤリスクロス以上に割安なのか?

トヨタヤリスクロス/全長4180×全幅1765×全高1590mm。エンジン:ガソリン車は直3、1490cc、120ps/14.8kgm、ハイブリッド車は1490㏄、直3DOHC、91ps/12.2kgm+モーター80ps14.4kgm。価格:ガソリン車が179万8000円~、ハイブリッド車が228万4000円~
トヨタヤリスクロス/全長4180×全幅1765×全高1590mm。エンジン:ガソリン車は直3、1490cc、120ps/14.8kgm、ハイブリッド車は1490㏄、直3DOHC、91ps/12.2kgm+モーター80ps14.4kgm。価格:ガソリン車が179万8000円~、ハイブリッド車が228万4000円~

 それではカローラクロスと、人気の高いコンパクトSUVで価格の割安感を比べてみたい。まずトヨタ車同士で比較すると、販売の好調なヤリスクロスは、カローラクロスに比べてボディがひとまわり小さい。

 全長はカローラクロスが4490mm、ヤリスクロスは4180mmだ。エンジン排気量も小さく、直列3気筒1.5LのNAエンジンとハイブリッドを用意する。

 装備を見ると、NAエンジンを搭載するカローラクロス1.8S(2WDの価格は240万円)の内容と、ヤリスクロス1.5Z(221万円)がかなり近い。ちなみにヤリスクロスは大量な販売を目的としたコンパクトSUVだから、価格競争力に重点を置き、コンパクトSUVのなかでも特に割安だ。

 その割安なヤリスクロスの価格に約20万円を加えると、カローラクロスを購入できる。カローラクロスでは、ヤリスクロスの窮屈に感じられる後席が十分な広さに拡大され、荷室容量も増える。この実用性の違いを考慮すれば、カローラクロスは、ヤリスクロス以上に割安だ。

 両車の外観を比べると、ヤリスクロスは都会的でカッコ良く見えるが、カローラクロスにはオーソドックスな(少し古典的な)SUVらしさが備わる。車内の広さも含めて、カローラクロスは実用指向のSUVだ。

 そしてカローラクロスは、トヨタのSUVラインナップの中心車種として、ファミリーユーザーなどを対象に大量な販売を狙うから、価格を徹底的に抑え込んだ。

■人気のホンダヴェゼルとの比較ではどうなる?

ホンダヴェゼル/全長4330×全幅1790×全高1590mm。エンジン:ガソリン車が1496cc、直4DOHC、118ps/14.5kgm、e:HEVは1496㏄、直4(106ps/13.0kgm)+モーター(131ps/25.8kgm)。価格:ガソリン車が227万~249万9200円、e:HEVが265万8700~329万8900円
ホンダヴェゼル/全長4330×全幅1790×全高1590mm。エンジン:ガソリン車が1496cc、直4DOHC、118ps/14.5kgm、e:HEVは1496㏄、直4(106ps/13.0kgm)+モーター(131ps/25.8kgm)。価格:ガソリン車が227万~249万9200円、e:HEVが265万8700~329万8900円

 次はホンダヴェゼルと比べる。ヴェゼルは人気の高いコンパクトSUVで、全長は4330mmだから、カローラクロスに比べて160mm短い。それでも燃料タンクを前席の下に搭載したこともあり、後席と荷室はミドルサイズSUV並みに広い。

カローラクロスのインテリア。リアシートにはリクライニング機能を備えた6:4分割式。最上級グレードはコンビレザーシートとなる
カローラクロスのインテリア。リアシートにはリクライニング機能を備えた6:4分割式。最上級グレードはコンビレザーシートとなる
ホンダヴェゼルのインテリア。カローラクロスよりひと回り小さいながらも後席の広さはヴェゼルに軍配が上がる
ホンダヴェゼルのインテリア。カローラクロスよりひと回り小さいながらも後席の広さはヴェゼルに軍配が上がる
ヤリスクロスのインテリア。リアシートは4:2:4の分割可倒式
ヤリスクロスのインテリア。リアシートは4:2:4の分割可倒式

 ヴェゼルのパワーユニットは、直列4気筒1.5LのNAエンジンとハイブリッドで、グレード構成は後者が中心だ。そこでハイブリッド同士で比較する。

 ヴェゼルの主力グレードは、ハイブリッドのe:HEV・Z(2WDの価格は289万8500円)だ。リアゲートの電動開閉機能、ヤリスクロスZがオプション設定としているブラインドスポットモニター(4万4000円)なども標準装着した。

 したがってヴェゼルe:HEV・Zの装備は、カローラクロスハイブリッドZ(2WDの価格は299万円)に近い。カローラクロスと同等か、それ以上に買い得だ。

 WLTCモード燃費(2WD)は、カローラクロスハイブリッドが26.2km/L、ヴェゼルe:HEV・Zは24.2km/Lだから、燃料代の節約という意味ではカローラクロスが少し有利になる。

 一方、ヴェゼルは後席と荷室が広く、シートアレンジも多彩だから、後席の座面を持ち上げて車内の中央に背の高い荷物を積むことも可能だ。カローラクロスとヴェゼルは、実用性の優れた買い得なコンパクトSUVの双璧になる。

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