売れると思っていたのに 想定外に売れなかった、期待を裏切ったクルマ

■スバルR2:スバル渾身の力作/軽ハイトワゴンブームに乗り遅れた?

2003年12月に発売されたスバルR2。全高はプレオより50mm低い1520mm。走りの質を高める4気筒エンジンやストラット/コイルの4輪独立懸架サスペンション、前輪ベンチレーテッドブレーキディスクを装備。軽自動車にはもったいないくらいだ
2003年12月に発売されたスバルR2。全高はプレオより50mm低い1520mm。走りの質を高める4気筒エンジンやストラット/コイルの4輪独立懸架サスペンション、前輪ベンチレーテッドブレーキディスクを装備。軽自動車にはもったいないくらいだ

 R2は軽ハイトワゴンのプレオに置き換わる存在として、2003年に登場した現在のアルトやミライースのような軽セダンである。

 アルトやミライースのような軽セダンと書いたが、R2は全グレード4気筒エンジンの搭載や独立懸架となる四輪ストラットサスペンションの採用に加え、インテリアの質感なども上々と、スバルらしいこだわりや上質感ある軽セダンだった。

R2のインテリア。2+2の4シーターだが後席はミニマム。その設計は人々が「軽に求めるもの」とはかけ離れていった
R2のインテリア。2+2の4シーターだが後席はミニマム。その設計は人々が「軽に求めるもの」とはかけ離れていった

 しかし、R2は軽自動車業界においてすでに主流がワゴンRのハイトワゴンに移行していたことに加え、スーパーハイトワゴンのタントの登場、初期モデルのスプレッドウィングスグリルのクセが強かった点が原因だったのか、販売は月間販売目標の8000台に遠く及ばず。

 2005年にはグリルをオーソドックスなものにするなど、スバルらしく毎年のように改良も行われたものの、2006年にハイトワゴンのステラが登場すると、ステラに流れるユーザーが多かったこともあり、R2の生産台数は約6年で約13万3000台に留まった。

 R2の伸び悩みはスバルの軽撤退の原因の1つだったと思うが、スバルは何でも渾身の力を込めてしまうメーカーだけに、収益の良くなかった軽乗用車からの撤退は長期的に見れば大幅な収益改善につながったのも事実で、R2の伸び悩みは怪我の功名と言えなくもないのかもしれない。

■スバルエクシーガ:価格も商品力も文句ないが…/乗用車型ミニバンの縮小が致命傷に

エクシーガはインプレッサをベースとした7人乗りのステーションワゴン。着座位置が徐々に高くなるシアターシートレイアウトのおかげで3列のどこに乗っても見晴らしが良い
エクシーガはインプレッサをベースとした7人乗りのステーションワゴン。着座位置が徐々に高くなるシアターシートレイアウトのおかげで3列のどこに乗っても見晴らしが良い

 エクシーガは、スバルとしてはオペルザフィーラのOEMとなるトラヴィックの絶版以来約3年振りの3列シートミニバンとして2008年に登場した。

 SIシャーシを使い、ヒンジドアで全高を1660mmに抑えた3代目オデッセイのような乗用車型ミニバンだったエクシーガは、スバル車らしい完成度の高さに加え、3列目シートもシッカリ使える広さを備える点、スバル車の登録車ではあまりないFF車も設定し、価格を初期モデルで199万5000円からと抑えた点など、クルマ自体や商品力は文句なかった。

 しかし、ミニバン業界自体がエクシーガの登場した時代にはスライドドアを持つBOXタイプにシフトしており、エクシーガの同級生だった3代目と4代目のオデッセイですら販売が下降していたこともあり、エクシーガの販売は伸び悩んだ。

2015年4月、エクシーガの販売終了に伴って発売されたエクシーガクロスオーバー7。全幅を1800mm、最低地上高を170mmに拡大したSUVとして生まれ変わった
2015年4月、エクシーガの販売終了に伴って発売されたエクシーガクロスオーバー7。全幅を1800mm、最低地上高を170mmに拡大したSUVとして生まれ変わった

 それでもエクシーガもスバル車の伝統により毎年のように改良を重ね、最後はSUVブームにより2015年に最低地上高を上げるなどしたクロスオーバーとなるクロスオーバー7に移行するという延命も行った。だがエクシーガが浮上することは最後までなく、エクシーガは残念ながら2018年に絶版となった。

 エクシーガの絶版以来スバルのラインナップにミニバンはなく、エクシーガユーザーの受け皿も含め、3列シートラージSUVとなるアセントの日本導入やアウトバックに3列シートを設定するといった、何らかの3列シート車の登場が望まれる。

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