サボりがちだけど季節の変わり目「お疲れメンテ」で愛車は寿命が大幅アップ

■タイヤ:バッテリーに次いでトラブルの多いタイヤのパンク、空気圧不足も見逃すな!

JAF出動回数はバッテリー上がりに次いで多いのがタイヤのパンクや空気圧不足。乗り心地が変わったり、ハンドルが取られたり、ちょとした変化を見過ごすと大変なことになるので注意が必要だ(akiand1982@Adobe Stock)
JAF出動回数はバッテリー上がりに次いで多いのがタイヤのパンクや空気圧不足。乗り心地が変わったり、ハンドルが取られたり、ちょとした変化を見過ごすと大変なことになるので注意が必要だ(akiand1982@Adobe Stock)

 空気は暖まると膨張する性質があるため、空気圧は外気温によっても変化。気温が上がれば上昇し、下がれば低下するため、気温の高い夏場には適正値だったとしても、そのままの状態で気温の下がる冬に突入してしまうと適正値を下回ることに。

 また、ゴムには空気を通す性質もあるため、正常な状態だったとしても空気圧は自然に目減りしていく。

 タイヤは空気を充填することで形状を維持しているため、空気圧が足りないと変形してしまい、操縦安定性に悪影響が現われる。このため、空気圧チェックは、季節の変わり目の重要なメンテナンスの1つに上げられる。くれぐれも注意したい。

 ただし、空気圧の測定は走行前の冷えている時に行うのが原則だ。また、一般に普及しているチューブレスタイヤはパンクしても急激に空気が抜けない半面、じわじわ抜ける傾向にあるためパンクに気付きにくく、スローパンクチャーで高速でスピンして大破などといった事故が増えている。

 測定時、もしも1本だけ極端に空気圧が低かったら要注意! 規定値に充填して数日後に再度、確認し、同様に1本だけ低くなるようならプロに点検を依頼したい。

できればひと月に一度は空気圧チェックを行いたい。タイヤの空気圧は走り心地にはもちろん、燃費にも影響する(chaiyasit@Adobe Stock)
できればひと月に一度は空気圧チェックを行いたい。タイヤの空気圧は走り心地にはもちろん、燃費にも影響する(chaiyasit@Adobe Stock)

■ブレーキ:放ったらかしにしていませんか? 後悔しないブレーキメンテナンス

ブレーキパッドが使用限界まで磨耗すると金属を擦り合わせるような音が鳴る。パッドのライニング部分が完全になくなる前に点検を依頼しよう(Yuri Bizgaimer@Adobe Stock)
ブレーキパッドが使用限界まで磨耗すると金属を擦り合わせるような音が鳴る。パッドのライニング部分が完全になくなる前に点検を依頼しよう(Yuri Bizgaimer@Adobe Stock)

 ブレーキは摩擦を利用して速度エネルギーを熱エネルギーに変え、その熱を空気中に放出することで減速を行っている。このため、峠道の長い下り坂などでブレーキを使い過ぎて熱を発散しきれない状況に陥ると効きが悪化。

 そのまま走り続けるとブレーキフルードが沸騰して「フワフワ」した踏みごたえとなる「ベーパーロック」を引き起こす。

 冷せば効きは回復するものの一度でもベーパーロックを起こしたブレーキフルードは確実に劣化してしまうため、後日交換する必要があるので注意! 普段より走行距離が伸びる夏のレジャーではブレーキを酷使しがち。心当たりがあったなら、ブレーキフルードの点検も忘れずに行いたい。

ブレーキのリザーバータンク、マスターシリンダーと一緒に取り付けられているブレーキマスターバック(Aleksandr Kondratov@Adobe Stock)
ブレーキのリザーバータンク、マスターシリンダーと一緒に取り付けられているブレーキマスターバック(Aleksandr Kondratov@Adobe Stock)

 さて、エンジンルームの運転席の前方付近に鍋を逆さにしたようなパーツがある。「マスターバック(倍力装置)」と呼ばれるパーツで、その先端に取り付けられているマスターシリンダー上のリザーバータンクにブレーキフルードは注入されている。

 タンク側面には液量を示すラインが2本表示されている。上限のMAXラインと下限のMINレベルの2つで、この間に液面があれば液量はOKだ。

 ただし、規定量入っていたとしても茶色く濁っていたり(新品のときは透明)、不純物が浮揚していたら要注意! ブレーキフルードが劣化している可能性が高いので、なるべく早く交換したい。  

 また、ブレーキフルードの液面はブレーキパッドの摩耗量に応じて下がっていく。このため、定期的にチェックすることで減り具合の推測が可能で、半分以下まで下がっていたらパッド残量の半分をきった可能性がある。ただちにブレーキパッドの残量を確認したい。

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