■コンパクトカー/2:約200万円でこんなに楽しいクルマが買える幸せがあるスズキスイフトスポーツ
アクアは1ヵ月に約1万台という大量な販売を目的に、買い得なコンパクトハイブリッドに仕上げた。これに対抗できるコンパクトカーは、なかなか見当たらない。
そこで取り上げたのが価値観の大きく異なるスイフトスポーツだ。コンパクトカーのスイフトをベースに、直列4気筒1.4Lターボを搭載して、動力性能は2.3Lのノーマルエンジンに匹敵する。実用回転域の駆動力も高く運転しやすい。
サスペンションも強化され、ショックアブソーバーなどには、名門とされるモンロー・ブランドのパーツも使う。カーブを曲がる時には4輪の接地性が高く、外側の前輪に過度な負担が加わるのを抑えたから、峠道を走る時でも旋回軌跡を拡大させにくい。走行安定性が優れている。
スイフトスポーツは、ベース車となるスイフトの素性を生かして、上質なコンパクトスポーツモデルに仕上げた。しかも価格は6速MT仕様が201万7400円、6速AT仕様が208万8900円。
1.4Lターボを搭載するスポーティカーだが、ハイブリッドのアクアZよりも約40万円安い。そのために人気も高く、スイフト全体に占めるスイフトスポーツの販売比率は44%に達する。
■コンパクトミニバン/1:多彩な機能を持つトヨタシエンタはコスパが高い
全長を4260mmに抑えたコンパクトミニバンで、全高も1700mm以下だが、室内は広い。その秘訣は後部の床下に搭載される薄型燃料タンクだ。
この効果で車内の後方まで床が低く抑えられ、3列目シートに座っても、膝の持ち上がる窮屈な姿勢にならない。床が低いために、3列目を2列目の下側に格納することも可能で、4名で乗車した時には張り出しを抑えた広い荷室が得られる。
しかも価格が割安だ。中級のGは、衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、バイビームLEDヘッドランプ、両側スライドドアの電動機能などを標準装着して、1.5Lガソリンエンジン車が210万7000円、ハイブリッドでも247万3000円に収まる。多彩なミニバンの機能を備えながら、価格を安く設定している。
■コンパクトミニバン/2:ちょうどいいサイズでミニバンらしさ全開のホンダフリード
全長が4300mm以下のコンパクトミニバンは、車種の数も限られ、実質的にシエンタとフリードの対決だ。フリードは全高が1700mmを上まわり、シエンタに比べるとデザイン面からも車内の広さが強調されている。
2列目シートは、座り心地の良いセパレートタイプが基本で、3列目は左右に跳ね上げて格納する。つまりステップワゴンのようなミドルサイズミニバンと同様の機能やデザインをコンパクトなボディに詰め込んだ。外観がワゴン風のシエンタとは違う魅力を備える。
価格はGホンダセンシングのガソリンエンジンが216万400円、ハイブリッドはLEDヘッドランプも加えて256万1900円だ。装備と価格のバランスでは、シエンタほど割安ではないが、ミニバンらしさが濃厚だから販売は好調に推移している。
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