■ディーラー大慌て!! ダイハツOEM車の混乱
「トヨタ系ディーラーで話を聞くと、ダイハツからのOEM(相手先ブランド製造)車(パッソ、ルーミー、ライズ)がより不安定とのことです。ダイハツは今回の部品供給トラブルの影響をより強く受けているようだとの声もあります」(事情通)。
複数のトヨタ系ディーラーで聞くことのできた話なのだが、11月1日にダイハツ ロッキーのOEMとなる、トヨタ ライズが一部改良を行った。FFを1Lターボから、ダイハツ製新開発1.2L NAへ換装し、シリーズハイブリッドモデルを追加するなど、一部改良とは思えない規模となっている。
そのライズだが、改良前モデルについてオーダーストップ(ディーラーからメーカーへの新規発注ができなくなること)の際にちょっとしたトラブルがあったそうだ。通常ならば“オーダーストップ最終期限日”までに新規発注を端末入力すれば、無条件に生産され納車となっていたのだが……。
「同じ店舗の同僚がオーダーストップ期限日ギリギリに改良前ライズの受注申告を行いました。『間に合った』とホッとしていたら、弊社本部より『生産が間に合わないのでキャンセルして欲しい』との連絡が入りました。本部に善後策を聞くと『新型を再販売して欲しい』とのことでした。
間に合うとして注文もらったのに、お客様側ではない事情でキャンセルとなり、新型を買って欲しいという話はお客様とよほどの信頼関係があってもうまくいく話でもありません。
しかも、FFだったので1Lターボから1.2L NAとなりますので、パフォーマンス面でも『はいわかりました』とは、なかなかならない話で困惑しておりした」(トヨタ系ディーラーセールスマン)。
このような話は複数のトヨタ系ディーラーで聞くことができた。どのような背景があったかは、はっきりしないが、昨今のサプライチェーンの混乱があったのかもしれないと考えている。とにかく平時ではほぼ聞かない話である。
■一年後に新車が欲しい人は今すぐ動け!?
いまの納期遅延状況はすぐに改善される話ではない。サプライチェーンの混乱などが急速に改善され生産体制が平常時に戻ったとしても、人気車ほど大量のバックオーダーを抱えている。そのため、事態が収束したからとして新たにオーダーを入れれば、それなりの納期遅延が待っている。
事態の改善が見えないので、例えば来年秋あたりに新車へ乗り換えたいなあと、ボンヤリ考えているような人であっても、いますぐ動き出すことをおすすめする。
現状でも納期が比較的短いとされるアルファードであっても、すでに納車は越年どころか、2021年度内(2022年3月末まで)に納車になるかも不透明となっている。人気車と呼ばれるモデルの多くは、すでに納車時期は2022年夏以降になるのではないかともされている。
2022年秋ごろに新車に乗り換えたいとしながらも、多少納期が早まることを承知し、フレキシブルに新車購入のための商談を進めていかないと、なかなか新車が手元にこないことになってしまうだろう。
下取り車については、新車販売で納期遅延が発生しているので、早くクルマが欲しいという人は、現状では中古車に流れている。
日本と同じように新車の在庫(アメリカは在庫販売が原則)がほとんどないアメリカでは、すでに中古車も深刻な在庫不足が続いている。
家庭で複数保有していれば、多少不便とはなるが買い取り店などをまわり、中古車ニーズの高まりで買い取り額が好条件ならば、納車を待たずに売却してしまうのも一考である。とくに年が明けてしまえば年式が古くなってしまうので、年内売却を視野に入れてもいいだろう。
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