iPhoneの製造を手がけるあのメーカーがEV製造に進出!!? ほかクルマ界近未来ニュース3選

■トランスミッションはEVの弱点を補うか?

ボッシュのEV用トランスミッション。電費や中間加速、トップスピードの向上が見込めるという
ボッシュのEV用トランスミッション。電費や中間加速、トップスピードの向上が見込めるという

 次世代のクルマは、内燃機関自動車から意外なものを受け継ごうとしている。

 燃料電池車が水素と酸素の反応を高めるために過給機を使おうとしているのが好例だが、最近注目されているのが、電気自動車にトランスミッションを組み合わせる動きだ。

 もともと電気モーターは、最初のひと転がりから最大トルクを発揮できるため、内燃機関のようなデリケートな回転数制御は必要ない。

 しかし高回転になると逆起電力(モーターが発電機になってしまう現象)などによって効率が落ちてしまうため、フォーミュラEや高性能EVは、歯車機構で回転数を稼いでいる。

 好例がポルシェ・タイカン。260km/hという最高速を実現するため、リアモーターに2速ミッションを組み込んでいるのだ。

 ドイツのボッシュや日本のジヤトコなどは、タイカンのような高性能モデル以外にもトランスミッションが有効だと見る。歯車機構はトルク増幅効果もあるため、出力の小さいモーターを効率よく使うことが可能になるためだ。

 CVT式のEV用ミッションを開発しているボッシュによれば、同社のミッションを使うことで最大4%の電費向上が可能になるそうだ。

 機構の複雑化や重量増にもつながるため、今のところトランスミッションの採用例は少ない。将来「6速MT」なんてEVが登場してくれたら、楽しくないだろうか?

■そのほかの近未来系ニュースを20秒でチェック

●テスラの次はこのEVメーカーだ!?……テスラの次を狙うEVメーカーの争いは激しいが、アマゾンの物流用トラックを10万台受注して話題になったリヴィアンが、11月にアメリカで上場を果たした。上場初日の時価総額は終値で9兆7800億円! あっという間にGMと肩を並べるEVメーカーになってしまった。

 その後、アマゾンへの納車が年内に10台程度しかできないことや、出資元だったフォードが提携を解消するといったネガティブな話題が取りざたされたが、リヴィアンの株価は底堅く推移している。日本にもこんなEVメーカー、現れないだろうか。

リヴィアンの電動トラックR1T。SUV仕様「R1S」もある
リヴィアンの電動トラックR1T。SUV仕様「R1S」もある

●自動運転はクルマばかりじゃない!……JR東日本が新潟市内で新幹線の自動運転試験を公開した。「とき」「たにがわ」などで運行されているE7系1編成12両で、開発中の自動列車運転装置に自動運転を組み込むようだ。

 今のところ最高時速は時速110kmに留まっているようだが、もちろん今後は上限速度を高めていくのだろう。

 新幹線の運転士といえば限られた人だけがなれる花形職業。ちと寂しさも感じるニュースではある。

●依然不足する半導体 日産の対応は!?……半導体不足には各社が頭を悩ませているが、日産は汎用半導体で乗り切ろうとしているようだ。

 自動車には数百の半導体が使われているが、用いる部位ごとに専用半導体を使うケースが多かった。日産はその割合を減らして汎用品に置き換え、調達難易度を下げる構えだという。ソフトウェアの書き換えも必要だが、今後は汎用半導体の使用が、自動車設計の基本となるかも。

【画像ギャラリー】台湾フォクスコンが手掛けたEV!! EVエレモに軽トラ登場!! クルマのニュースで未来が見えてくる!!(10枚)画像ギャラリー

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