オールシーズンタイヤの長所と短所とは
近年ではさらにサマータイヤ寄りの、ちょうどサマータイヤとウインタータイヤの中間に位置づけられるオールシーズンタイヤが注目を集めています。
もともとはアメリカで標準装着されていたタイヤなのですが、性能が中途半端で人気がありませんでした。ところがグッドイヤーのベクター4シーズンの登場をきっかけに、ドイツでオールシーズンタイヤに注目が集まったのです。
ドイツでは現在法律で冬用タイヤの装着が定められています。そのため夏用・冬用計2セットのタイヤを用意する必要があったのですが、オールシーズンタイヤは、スノータイヤとしての認証も取得しているので、タイヤを交換する必要がなく、これ1セットで済ますことができるからです。
ウインタータイヤと比べ氷上性能は劣りますが、突然の降雪くらいなら安全に走ることができ、サマータイヤ並みの操縦安定性を備えた、新世代のオールシーズンタイヤが登場したことで、人気を博し、多くのタイヤメーカーがオールシーズンタイヤ市場に参入し一気に活気づいたのです。これが日本にも飛び火した格好です。
降雪地域に住んでいたり、頻繁に氷雪路面を走る機会の多い人には、スタッドレスタイヤをお勧めします。ほとんど雪道を走る機会がないならオールシーズンタイヤは魅力的な選択だと思います。夏も冬も履きっぱなし、タイヤ交換の必要がなく、雪が降っても安心できるのですから。
コストの面から考えてみると、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤで、大きく差はないかもしれません。スタッドレスタイヤを持つ場合は同時にサマータイヤも用意しておく必要があり、2セット必要になります。
これに対してオールシーズンタイヤは1セットでOKです。ただ、オールシーズンタイヤは履きっぱなしなので、走行距離が伸び、摩耗が進むことが考えられます。
ウインタータイヤとして使えるのはスタッドレスタイヤと同様50%摩耗までですから、冬用タイヤとして使えるのは2シーズンか3シーズンか。1年を通して履くタイヤなので、摩耗具合が気になるところです。
というわけで、スタッドレスタイヤの履き替え問題を糸口にスタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤの長所・短所を見てきましたが、どのタイヤを選ぶのがいいかは結局のところ使い方次第。ただ履きつぶしはお勧めしませんというのが「まとめ」になりそうです。
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