■電気自動車のお買い得度は「サクラ」と「eKクロスEV」が有利!?
そのいっぽうで、軽自動車のサクラやeKクロスEVは、割安感が強い。ソルテラやアリアに比べて車両価格が安い割に、補助金の交付額はあまり下がらず、軽減される比率が増えるからだ。ソルテラET-SS・2WDの車両価格は594万円で、経済産業省の補助金は85万円だから、補助金は車両価格の14%だ。
その点でサクラの中級グレードになるXは、車両価格が239万9100円で、補助金交付額は55万円だ。そのために補助金交付額は車両価格の23%に達する。そして上級グレードのサクラGは、車両価格が294万300円だが、補助金交付額はXと同じ55万円だから、Gの価格に占める補助金の比率は19%に下がる。
このように補助金の交付を前提にした電気自動車の買い得度は、ソルテラやアリアのような上級車種よりも、ベーシックな軽自動車サイズのサクラやeKクロスEVが強い。さらにサクラやeKクロスEVの中でも、低価格なサクラXなどは一層買い得になる。
この「低価格車になるほど買い得度の強まる補助金のカラクリ」は、経済産業省の補助金だけでなく、自治体についても当てはまる。例えば東京都で登録(軽自動車は届け出)する場合、経済産業省とは別に、45万円の補助金も受け取れる。この交付額も、ソルテラ、サクラ&eKクロスEVともに45万円で同額だ。
従ってサクラXの場合、車両価格は239万9100円だが、東京都であれば「経済産業省の補助金:55万円+自治体の補助金:45万円=100万円」が交付される。そうなるとサクラXを実質139万9100円、つまりデイズにノーマルガソリンエンジンを積んだX(138万500円)と同等の金額で手に入れられるのだ。
以上のように電気自動車では、補助金額を単純に画一化した結果、軽自動車が一番オトクになる。これからサクラとeKクロスEVは好調に売られ、アリア、ソルテラ、bZ4Xなどは伸び悩む。良し悪しは別にして、日本はますます「軽自動車の国」になっていくわけだ。
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