車幅で税金が変わるのは昔の話!! 今は排気量で支払額が変わる
ところで、今でも3ナンバー車は税金が高い!! と思ってはいないだろうか。実は、車幅で税金が異なることはない。自動車税の税額は、排気量によって決まるのである。極端な例を挙げれば、エンジンの排気量が999ccの自家用車の場合、自動車税が29500円と安く済むものの、車幅が1701mm以上であれば、ナンバーは3ナンバーとなるのである。具体例を挙げれば、VWのコンパクトSUV、T-CROSSのエンジンは999ccターボながら、全幅が1785mmあるため、3ナンバーというわけだ。
つまり3ナンバーだからと言って、税金が高くなることはない。1998ccのエンジンを積んでいる場合、全幅が1695mmなら5ナンバー、全幅が1730mmなら3ナンバーになるだけ。自動車税は同額だ。ただし、エンジンの排気量が2001cc以上だと、全幅が5ナンバー枠に収まる1695mmでも3ナンバーとなる。
新型ノア/ヴォクシーは車幅アップも全長は減! 運転のしやすさは向上
さて、本題に戻ろう。新型ノア&ヴォクシーとステップワゴンが全車3ナンバー化された件である。エアログレードのみになったヴォクシーの場合、実は先代の車幅はエアロパーツによって1735mmだった。それが新型はノア&ヴォクシーともにエアロ、非エアログレードを問わず全幅1730mmになったのだから、ヴォクシーのエアログレード比較では、新型が5mm幅狭くなったとも言えるのだ。
ちなみにトレッドは先代のエアログレードでフロント1500mm、リヤ1480mm。同新型はフロント1500mm、リヤ1515mmと、リヤのみ広がっているが、それは走行安定性を高める効果もあり、しかしリヤで僅か15mmの拡大でしかない。
また、ボディ全長は5ナンバー時代の先代とまったく同じ4695mm(エアログレードは先代の4710mmから4695mmに減少)。最小回転半径も5・5mをキープしているから、全車3ナンバーになった新型ノア&ヴォクシーが、先代より大きく走りにくいということにはならないと考えていい。
運転席に着座すれば、新型の巨大なフロントウインドー、極細Aピラーと大型三角窓、すっきりとしたインパネデザインによって、むしろ先代より運転のしやすさを実感できるほどなのである。
まさかのステップワゴン巨大化も取り回しはむしろ向上か!?
新型ステップワゴンは先代が全車全幅1695mmだから、標準車、エアログレードのスパーダを問わず5ナンバーだった。それが新型ではいきなり全車全幅1750mmとなり、ステップワゴン史上初のワイドボディ化、3ナンバー化されたのだ。
トレッドも先代のフロント1470mm、リヤ1485mmから、新型はフロント1485mm、リヤ1500mmに広げられている。ただし、それは走行性能に寄与したとしても、スパーダ同士で全長70mmの拡大(4760mm→4830mm)は気になるものの、16インチタイヤ装着車の最小回転半径が5・4mをキープしていることから、車幅55mmの拡大による3ナンバー化が、そのまま運転のしやすさに大きく影響するとは言い難い。
余談だが、筆者が80年代後半、新車のならし運転で京都を訪れた際、観光地の駐車場の一部に「3ナンバー、外車お断り」なんていう張り紙があったのを思い出すが、今では地方でもそんな駐車場などまずないはずだ。
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