■岡本幸一郎はこう見る
●CX-60プロトの評価は?
ディーゼルは3.3Lというわりには控えめな気もしたが、思わず踏みたくなるような迫力あるサウンドが印象的。8速ATがトルコンレスというのにも驚いたが、危惧したギクシャク感もあまりなくスムーズでダイレクト感もあった。
PHEVは走り味が望外に軽やかなことに感心。高出力モーターによる力強くスムーズな走りも好印象。SUVとして新感覚の走る楽しさがあった。
●ラージ・アーキテクチャーの課題と将来性は?
いろいろ新しいことにもチャレンジしていて、なるほど! と思えるような仕上がりだったことには違いない。動きが素直で、4輪が路面を捉える感覚も絶妙だ。
ただし、日本では大きいと感じる人が多いだろうし、我々はよしとして、一般ユーザーにそのよさをちゃんと理解してもらえるだろうかという気もする。ああ、それを上手く伝えるのが我々の役目か……(笑)。
●岡本幸一郎の採点……85点
・PHEVのフィーリング 5
・直6ディーゼルのフィーリング 4
・ハンドリング 4
・ミッションフィール 4
・ブレーキフィール 4
・乗り心地・快適性 4
■竹岡 圭はこう見る
●CX-60プロトの評価は?
特に感動したのはPHEVモデルのほう。音の感じも含めて、ずっとエンジンがかかっているかのような、EV走行の概念を覆してくれるフィーリング。けっこうな勾配の坂をグッと駆け上がる時でも、エンジンかかりませんでしたからね。
ディーゼルのほうは、開発段階が違ったこともあり、全体的にもう少し煮詰めが必要かな〜という感じでしたが、トルクだけに頼らない新しさは期待大です。
●ラージ・アーキテクチャーの課題と将来性は?
最近のマツダは、とにかくカッコよさで目を惹きますよね。誤解を恐れずに言うと、これまではそのカッコよさと裏腹に、あくまで私の体格だと視界的に厳しいものも多かったんです。
でも、今回はそのあたりがクリアされていたので、より安心してアクセルを踏める感じでした(笑)。それに応えてくれるかのようなドッシリ安定感のあるコーナリングは爽快そのもの。ワクワクします。
●竹岡 圭の採点……87点
・PHEVのフィーリング 5
・直6ディーゼルのフィーリング 3
・ハンドリング 4
・ミッションフィール 5
・ブレーキフィール 4
・乗り心地・快適性 4
■鈴木直也はこう見る
●CX-60プロトの評価は?
6気筒ディーゼルは予想よりマイルドなパワーフィール。そのバックグラウンドには技術的に面白いネタが隠されているのだが、商品としてはもうちょっと強いトルク感が欲しい。
逆に、予想以上にパワフルで面白いと思ったのが4気筒のPHEV。シャシーのポテンシャルは期待を裏切らないものだったから、4気筒PHEVが日本市場では売れ筋になると予想する。
●ラージ・アーキテクチャーの課題と将来性は?
マツダ車としては未経験の価格帯に足を踏み入れるだけに、やはりも最も気になるのは価格設定。敷居を上げすぎると、マツダ3の発売初期のようにスタートダッシュに失敗する恐れがある。
上級モデルは内容の濃さでユーザーを納得させられると思うが、数を売りたいと思ったらエントリーグレードにも工夫が必要。BMWで言うなら318が重要ってことですね。
●鈴木直也の採点……90点
・PHEVのフィーリング 4
・直6ディーゼルのフィーリング 3
・ハンドリング 3
・ミッションフィール 2
・ブレーキフィール 3
・乗り心地・快適性 4
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