■大衆車向けだった!? 高級感に欠けるなどデメリットも存在
一方デメリットは3つ。
1つ目はメリットもある視認性で、好みや視力にもよるが、センターメーターはメリットに挙げたピントの合わせやすさ以上に、通常のメーターより視線の移動量が多いことで嫌う人も少なからずいるようだ。
2つ目は運転する際の視界において、車種やドライバーの体格によってはセンターメーターのメーターフードが大きいと、それによって前方視界が悪化する場合がある。そのため、この点を理由にセンターメーターをやめたモデルもある。
3つ目は、高級車や高額車にセンターメーターが少ないのとも関係がありそうだが、センターメーターは軽自動車など低価格のモデルでの採用が多かったのもあり、「高級感や車格感が損なわれる」という意見も少なくないようだ。
■やっぱりフツーが一番!? センターメーターが廃れたワケとはなんだ
と、メリットとデメリットを考えてみたが、パッと浮かぶものは少なかったというのが率直な印象で、スポーツモデルや高級車、高額車以外だと「どちらも大差ない」と考えるユーザーが多いということではないだろうか。
実際、筆者はセンターメーターのルノートゥインゴ(初代モデル)とベンツEクラス(W124型)を同時に乗っていた時期があったが、特に気にすることはなかったし、仕事柄いろいろなクルマに乗るが、どちらのメーターにも目立った違和感を覚えた記憶もない。
また、最近エスティマの最終モデルに乗る機会があったが、この原稿を書くために「あのクルマはセンターメーターだったよな?」と確認するくらい、センターメーターだからといって良くも悪くも残った強い印象はない。
となると、メーカーもクルマのジャンルなどによってメーターを選ぶ際に「迷ったら無難な方にするか」という流れで、センターメーターが激減しているのかもしれない。
そんなことを考えていると、日本車におけるセンターメーターの火付け役で初代から現行型4代目モデルまでセンターメーターを使い続けているプリウスが、遠くないと思われる5代目モデルへのフルモデルチェンジでメーターをどうするかは、ちょっと気になるところだ。
【画像ギャラリー】プリウスでの採用を皮切りに一世を風靡!! 最近めっきり減ったセンターメーター採用車(12枚)画像ギャラリー
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