「自信大いにアリ!! でも…」新型クラウンクロスオーバー 販売現場の実情と今後の課題

新車が売りにくい状況でクラウンの投入はどう思う?

 多くの車種でモデルチェンジや一部改良を迎えているトヨタ。春先から8月の終わりごろまでは、新車の注文を受けられるクルマがほとんどなく、営業マンは「売るクルマがない」と頭を抱えている。

 さらに、ランクル300の注文停止、ハリアーの受注取消など、新車注文の環境に対する不安は多い。クルマを頼んでも手元に届くのは1年以上先であり、営業マンの手元から納車できない新車注文が減ることはないのだ。

 新型モデルが登場しても、すぐにオーダー枠はいっぱいになり、次期生産の目途が立たない。そのまま注文を受け続ける今の体制に悲鳴を上げる営業マンも多い。次々に新しいクルマを登場させるよりも、既存車種の生産量安定化を望む声も多いのだ。

 クラウンよりも、カローラクロス、アルファード、ノア・ヴォクシーを作ってほしいという声も数多く出てきている。メーカーのやりたいことと、販売店が求めるものを、しっかりとすり合わせて、これからのトヨタ全体の活動を考えて欲しい。

 クラウンは近年発表されたクルマの中で、最も革新的であり、期待の持てるクルマだ。それだけに、難しさを増す生産調整の問題と販売現場の悩みをいかにして解消するかが、今後の課題となってくる。

 クラウンとともに、メーカーとしてのトヨタ、そしてトヨタ販売店が変貌を遂げ、この苦境であっても、やはりトヨタは凄かったと評価できる未来を心待ちにしたい。

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