酷暑日が続いておりますが、真夏のトラブルといえばバッテリー上がり。なぜバッテリートラブルが多いのでしょうか?
外気温は35度、大渋滞のなか、エアコンをガンガンかけて、やっと着いた行楽地の駐車場に停めていざ帰ろうとするとエンジンがかからない……。まだまだ大丈夫と、バッテリーを酷使しているのにも関わらず、いたわらず、侮っているとこうなります。
こうしたトラブルを事前に防ぐためには、常日頃からバッテリーをチェックさえしていればバッテリー上がりは起きません。
そこで、長持ちをさせるために、バッテリーが弱ってきたときの兆候や簡単にできるバッテリーのチェック方法、さらに弱ったバッテリーを復活させる充電器を解説します。
文/高根英幸
写真/AdobeStock(トップ画像=Oleksandr Delyk@AdobeStock)
■バッテリーは上手に使えば4、5年は使える!
ひょっとしてあなたは、車検毎に高いバッテリーを交換していないだろうか。ディーラーで車検時に24ヵ月点検をしてもらうと、バッテリーの健康状態もチェックしてくれる。その結果、電力供給能力が低いと判断されれば、要バッテリー交換となり整備費用にバッテリー代が追加されてしまうことになる。
アイドリングストップ機構付きのクルマであれば大容量で高性能な専用バッテリーが採用されていて、結構な価格が上乗せされることだろう。これは車検費用をはね上げてしまう要因の一つだ。
車検ばかりではない。まさに今本格的な猛暑日を迎えているが、真夏はロードサービスの出動理由でバッテリー上がりが多くなる時期だ。1年を通じて出動理由として多い項目だが、なかでも真夏と真冬はバッテリーが上がりやすい。
一般的な鉛酸バッテリーは、リチウムイオンバッテリーと違ってシンプルな構造の充電池なので、信頼性の高さが最大の特長だ。重くてエネルギー密度もそれなりだが、性能では安定していることから、クルマの黎明期(EVも存在し鉛酸バッテリーだった!)から今まで使われ続けている。
特に補水できる従来のバッテリーは、上手く使えば物理的に壊れる(内部で極板が崩れてしまう、など)まで使い続けることも可能なのだ。
一方、補水不要なMFバッテリーは補水できない反面、発生した水素ガスや水蒸気をバッテリー内に水分として還元できる機構を持っているので、これも上手く使ってやればかなりの長期間、使い続けることもできる。
実際、筆者は補水不要のMFバッテリーを、すでに5年は使い続けている。真冬にやや弱ったことはあるが、補充電を効果的に行うことにより延命できている。
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