10. エンジン内の清浄は意外と手軽にできる!
燃料噴射装置のスロットルや噴射ノズルにはワニスやガムといった燃焼時に生じる汚れが溜まりやすく、エンジン不調や燃費の悪化を引き起こす原因となる。
このため、ある程度の距離(5万〜6万km)を走っていたなら市販の「エンジンコンディショナー」でクリーニングしておきたい。エンジンを2000回転に保ちながらスロットルボディと吸入ダクトの隙間から20〜30秒間スプレー後、エキゾーストから白い煙が出なくなったら終了だ。
11. スタッドレスもサマータイヤもタイヤチェックは大切!
スタッドレスタイヤには通常の摩耗限度表示のほかに「プラットホーム」と呼ばれる雪道を走る冬タイヤとしての摩耗インジケーターが設置されていおり、摩耗するとブロックパターンをつなぐ橋のような部分が現われる。もしも、これが現われていたらニュータイヤに交換する必要があるので注意! 要確認だ。
また、近年のタイヤはパンクしても空気が完全に抜けない限り走れてしまうため、意識してチェックしないと不具合に気付かないのが現実。手がかじかむ寒空の下でのパンク等の対処は辛いだけ。空気圧低下や異物のかみ込みなど問題が生じていないか確実にチェックしておきたい。
extra. 愛車をいたわるそのほかのメンテ
雪国の幹線道路には塩化カルシウムを主成分とした「融雪剤」がまかれている。これにより雪を溶かし走行の安全が確保されているわけだが、塩分はボディーの大敵サビを促進させる。
このため、帰省やスキーなどで降雪地域を走った後は、日をおかずに洗車して塩分混じりの泥汚れをキッチリ落としたい。特に、普段目の届かない足回りや下回りの汚れは確実に落としておくことが大切だ。
また、外気と内気の温度差が大きいと「結露」が発生する。窓ガラスの内側に水滴が付着する、あの現象で燃料タンク内にも発生。水はガソリンと混ざらないためタンクの底に溜まってくる。そんな水分が燃料ラインに吸い込まれるとエンジン不調の原因となるため、年数を経過した未対策のクルマだったら念のため水分を流動化させる「水抜き剤」を投入しておきたい。
【番外コラム】 雪道ドライブにありがちなトラブルにも備えよう!
雪道を走ったり駐車させると、都心部では思いもよらなかったトラブルに遭遇する。このため、事前の対策が必須! 以下のような部分にも注意したい。
●スノーブレードに交換する……複数のアームをトーナメント状に組み合わせた一般的なワイパーブレードで雪の中を走ったり駐車するとアーム作動部に雪が詰まって凍結、拭き取り能力が悪化する。このようなトラブルを防止するためアーム部分をラバーで覆った冬用ワイパーが「スノーブレード」。雪道を走るなら事前に交換しておきたい。
●ガラス撥水剤を塗布する……ウィンドウにガラス撥水剤を塗布すると雪が溶けても貼り付くことなく流れ落ちるため凍結しにくくなり、積もった雪も落としやすくなる。雪道を走るならブレード交換ついでに塗布したい。
●タイヤチェーンは常時積載……都心のドライバーは雪が降り出してから慌ててタイヤチェーンを探しまくる傾向にあるが、そんな時に都合よくピッタリのサイズが見つかることは稀。雪が降る気配がなくても事前にタイヤチェーンを用意し、トランクに積みっぱなしにしておきたい。
●降雪地では解氷剤が必需品!……寒冷地に一昼夜止めておくとガラス面が氷結することがままある。都心でも寒冷前線が通過した夜間に同様の現象が起きやすい。そんな時持っていると便利なのが解氷剤。サァーとスプレーするだけで視界が確保できるので車載しておきたい。
●濡れた衣類対策……衣服に付着した雪が熔けてシートが濡れるのを防止するため、シートに「防水スプレー」を塗布、足元には「バケットタイプのフロアマット」をセットしておきたい。
●トラブル対策……さまざまな応急処置に役立つ「針金」、「ガムテープ」、「ビニール袋」、「けん引ロープ」、「予備の乾電池」などを用意してトランクに入れておく。
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