あんないいミニバンなかったのに…… オラオラ顔の圧に消えた天才タマゴ「エスティマ」の30年

発売10年目にまさかのビッグマイナーチェンジ!

2006年に登場した3代目トヨタ エスティマ。登場から丸10年経った2016年に大がかりなマイナーチェンジが行われた
2006年に登場した3代目トヨタ エスティマ。登場から丸10年経った2016年に大がかりなマイナーチェンジが行われた

 そして驚いたことに、3代目エスティマは登場から丸10年になった2016年6月に大がかりなマイナーチェンジを行い、内外装を化粧直ししたのである。

 フロントマスクとリアまわりのデザインを一新し、エアロ仕様のアエラスだけに絞り込んだ。インテリアも新デザインのメーターや大型センターコンソールを採用し、華やかさを増した。

 パワーユニットはV型6気筒が整理され、直列4気筒DOHCだけに絞っている。サスペンションにもメスを入れ、一部グレードにはパフォーマンスダンパーを採用した。また、衝突回避支援システムと車線逸脱警報に代表されるトヨタセーフティセンスCや新世代UVガラスも標準装備する。

 大幅なテコ入れによって3代目エスティマは魅力を増し、再び息を吹き返した。Lクラスのミニバン市場は、キャビンの圧倒的な広さと豪華さを徹底的に追及し、オラオラ顔を誇示するアルファードとヴェルファイアが我が世の春を謳歌している。押しの強さと広さがウケ、販売は絶好調だ。

 エスティマのキャビンはそれなりの広さにとどまる。だが、清楚なデザインと上質な走りを武器に、エスティマは長く好評を維持し続けた。

 とは言っても基本性能に古さが見られるから、延命措置は長くは続かない。早晩ジリ貧になることは分かっていたが、モデルチェンジには多額の開発費が必要になる。

 アルファードとヴェルファイアは破竹の快進撃を続けていたから、トヨタはエスティマの役目は終わったと判断した。そこで大ナタをふるい、エスティマを切ってしまったのだろう。

 ミニバンの革命児で、日本の自動車史に深く刻まれる名車。それが3代のエスティマだ。

【画像ギャラリー】アルファードの栄華は「天才タマゴ」から生まれた!! 国産ミニバンの始祖トヨタ エスティマ(11枚)画像ギャラリー

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