スタッドレスの寿命は2度来る! 雪道が走れない「サイン」に注意せよ!

スタッドレスの寿命は2度来る! 雪道が走れない「サイン」に注意せよ!

 冬も本番となりスタッドレスに履き替えたという人も多いはず。このスタッドレスタイヤには、寿命を示すマークが2種類あることをご存じだろうか。ここでは夏タイヤのスリップサインとスタッドレスタイヤのスノープラットフォームという2つの「目印」について説明しよう。

文/ベストカーWeb編集部、写真/AdobeStock(トビラ写真=tkyszk@Adobestock)、ベストカーWeb編集部

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残り溝5mmで現れるスノープラットフォームをチェック!

夏タイヤのスリップサイン。接地面のブロックがこれと同じ高さになったらタイヤの寿命だ(kelly marken@Adobestock)
夏タイヤのスリップサイン。接地面のブロックがこれと同じ高さになったらタイヤの寿命だ(kelly marken@Adobestock)

 タイヤは履いているうちに摩耗する。夏タイヤの場合、その摩耗の限界は道路運送車両法で決められていて、溝の深さが1.6mm以下となったタイヤでは公道を走ることができない。タイヤの接地面には、その1.6mmを知る目印がちゃんと刻まれている。それがスリップサインで、タイヤの接地面のゴムの厚さがこのスリップサインと同じ高さになったらそのタイヤはそろそろ寿命ということになる。

 ではスタッドレスタイヤはどうか。実を言うとスタッドレスタイヤには2度寿命が来る。ひとつは雪道で一定の性能が確保できなくなるスタッドレスタイヤとして寿命。次が上記で説明した残り溝が1.6mmを切る、夏タイヤとしての寿命だ。

 夏タイヤとしての寿命はスリップサインで分かる。ではスタッドレスタイヤとしての寿命はどうやって知ればいいのだろうか。その目印が「スノープラットフォーム」だ。スタッドレスタイヤには夏タイヤとしての限界を示すスリップサインの他に、もうひとつ「スノープラットフォーム」という目印が付いているのだ。

 スノープラットフォームとはどんなものか。一般的にスタッドレスタイヤの接地面のゴム(ブロックゴムなどともいう)は厚さが10mm前後あるのだが、これが半分の5mmになるとスタッドレスタイヤとしての機能が果たせなくなるとされる。スノープラットフォームとはその5mmの厚さで接地面の溝に刻まれており(一般的にタイヤ円周上の4か所)、こいつがブロックとブロックをつなぐ橋のような状態になったら、雪道用途はあきらめて夏タイヤとして使ったほうがいいということになる。

 では今履いているスタッドレスタイヤの残り具合を判断するにはどうするか。もちろんスノープラットフォームから残り溝の深さを判断してもいいのだが、よくやるのが100円硬貨を使った方法。実は「100」と大きく描かれた面の「1」は、硬貨の端からおよそ5mmの位置にある。なのでこの「1」の部分をタイヤに溝に入れてみて、数字が見えるならば残量あり、溝に隠れるようならばそろそろ冬タイヤ卒業ということになる。雪道で性能の劣化したスタッドレスを履くことは命にも関わるので、判断はシビアに行いたい。

 ちなみにタイヤの寿命は残り溝だけじゃない。経年劣化や紫外線の影響でヒビ割れができたタイヤも、性能は期待できないと考えたほうがよい。保存方法にもよるがスタッドレスタイヤの寿命は3~5年程度とされており、それ以上古いタイヤはたとえ溝がたっぷり残っていても危険。新しいものへ買い替えたほうがいいだろう。

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