ダイハツといえばお手頃価格モデルというイメージだが、振り返ってみたら売れ筋モデルだらけ。しかもそれは自動車黎明期から!! とはいえ当時を知らない世代からすれば実感できる機会は少ない……そこで平成生まれの新車系YouTuberが旧車マニア片岡英明さんに教えを乞ってみた。すると今も昔も同じ考えで設計されており、衝撃の連続だったのだ!!!!!!
文:ゼミッタ(徳田悠眞)/写真:森山良雄
えええ、このまんま売ってたの!? フェロー・バギィが衝撃すぎ
古いクルマの魅力って何よ…。正直よく分からなかった筆者が、とある場所に訪れた。結論から言います。旧車、最高でした!!
自宅から車で約1時間。着いたのは大阪にあるダイハツ工業株式会社本社。ロビーに飾られた名車を拝んできた。じつは私は平成生まれで、昭和のクルマについてはまだまだ勉強中の身。しかも、“生き字引き”とも言える自動車ジャーナリストの片岡英明さんに先生役を買って出ていただき、色々と教わったのだ。いやー、大変ありがたい!!!!
そんなわけで、まず目に飛び込んできたのはイエローボディのフェロー・バギィ! 100台限定とはいえ、マジで発売したとは驚きだ。第15回東京モーターショーに出展し、あまりの反響に市販化に至ったという。このクルマ、ドアもルーフも無ければシートベルトも無い。平成生まれがすんなり理解できる代物ではないが、今の時代にないからこそ、出会った瞬間に心が弾んだ。
【画像ギャラリー】昔のエンブレムカッコよ!! ドアなしの市販車がスゴイ!! ダイハツ懐かしの旧車たちを一挙に(24枚)画像ギャラリーダイハツらしさ炸裂のコンパーノ!! 初代ロッキーも秀逸すぎた
次はコンパーノベルリーナ。オシャレな内外装だと思ったら、カーデザイナーのアルフレッド・ビニアーレ氏が手掛けたそう。当時は普通だったトランクの外ヒンジもシャレている。エンブレムのクオリティにも感動した。古さを感じないどころか、高級感があり、今でも十二分に通用するデキだったのだ。
同行してもらった編集部の木村氏が「欲しい」と呟きまくっていたのが本格派四駆のロッキー。モノコックボディの現行型に対して、1990年生まれの初代はラダーフレーム構造。ABSの前身ともいえるASB(アンチスピンブレーキ)を装備するハイテク車だ。タフな見た目もさることながら、ヒッチメンバーが備わるガチなところがアツい!!!
【画像ギャラリー】昔のエンブレムカッコよ!! ドアなしの市販車がスゴイ!! ダイハツ懐かしの旧車たちを一挙に(24枚)画像ギャラリー角目なのに丸目なの!? どれも工夫が脱帽モノ
当時の環境や歴史を楽しみながら学べる施設の“ヒューモビリティワールド”に移動して、次の名車を紹介しよう。1974年に誕生したシャルマンだ。レトロなスタイルにも関わらず、古臭さは微塵もない。むしろボディカラーが美しく、角目に見せるセンスも光っている。そう、じつは灯体自体は当時の他のクルマと同様に丸目なのだが、これまた当時出はじめの樹脂を使用し、角目風に見せているのだ。
注目したいのは内装。今では大流行といえるブラウン系を当時から採用する。時代は巡るとはよく言ったものだ。
フェローマックスSLはどうか。一目見て、間違いなくスポーティーと感じさせるデザイン。センターピラーレス、フルオープンウィンドウ仕様もイカしてる。こういったスポーツモデルはいつの時代も必要だ。ミライースGRスポーツが出るのを今か今かと待ち望んでおりますよ。ちなみにこの時代はポジションランプって無かったそうです。これもまたビックリなんですが……。
1977年にカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、5平米カーといわれたシャレードやダイハツ初となる軽四輪乗用車のフェローなど、他にも数々の名車が勢揃いする。今の車の礎となる歴史が詰まっているのだ。それを知って、ダイハツのスモールカー作りにますます目が離せなくなった。
コメント
コメントの使い方初代シャレードは600kg台と現在の軽自動車より軽かったのですが、事故ると歪みまくってました。オフセット衝突するとルーフがすぐ歪む。ただ美しいデザインでしたね。時期型があるかわかりませんが、ブーンの後継車にシャレードの名を復活とかないですかね。(トヨタスターレットのOEMかなんかかで)
2代目シャルマンもお忘れなく
小さな高級車の原点です