駐車場の標識に法的効力なしってマジ!? 超危険な駐車場の落とし穴って?

駐車場の標識に法的効力なしってマジ!? 超危険な駐車場の落とし穴って?

 ショッピングモールや大型スーパーマーケットなどには、多くの台数が収容できる大型の駐車場が併設されているケースが多いです。今回は、土日・祝日などで混雑する駐車場で、事故を起こさないための注意点や、駐車場内にある表示に従わなかった場合にどうなるのかなどを紹介します。

文/齋藤優太
アイキャッチ写真/alipko – stock.adobe.com
写真/Adobe Stock

■ハザードランプは必須!! 駐車場内を運転するときに気を付けるべきこと

大型の駐車場内では、カートが通路に出てきたり、子どもが飛び出してくるなど、予期せぬことが起きやすく注意が必要(ka-chan – stock.adobe.com)
大型の駐車場内では、カートが通路に出てきたり、子どもが飛び出してくるなど、予期せぬことが起きやすく注意が必要(ka-chan – stock.adobe.com)

 ショッピングモールやスーパーマーケットなどに併設されている大型の駐車場内では、周囲の車や人などの動きだけでなく、運転している車の操作や車間距離などにも注意が必要です。

 土日や祝日などの休日、冬休みや夏休みなどの長期休暇のときの大型駐車場では、停まっている車の間から人や物が突然出てくることがあります。また、子どもが走って飛び出してくることもあるでしょう。さらに、傾斜がある場所では、手を離してしまったカートが動き出し、通路に出てしまうこともあります。

 駐車場内におけるさまざまな危険を回避するためには、場内で車の速度を抑えることが大切です。つまり、アクセルやブレーキなどの運転操作を慎重に行わなければなりません。

 また、車を止めるときや駐車している車を出すときは、周囲の安全を確かめながら、焦らず慎重に動き出すことがポイントです。駐車するときに後続車がいたり、出庫するのを待っていたりする車がいると、急いで車を動かさなければならないと焦ってしまいます。

 しかし、焦ってアクセルやブレーキなどの運転操作をすると、誤操作をしてしまい、周囲の車や壁などに自分の車をぶつけてしまうことがあります。

 そのため、駐車スペースを見つけて車を止めるときは、ハザードランプを点滅させて一旦停止し、人やカートなどの障害物が自分の車の周囲にないか確認してから駐車を開始しましょう。駐車している車を出すときは、すぐに止まれる速度で慎重に動き出し、必要に応じて一旦停止をして、車や人などがいないことを確かめてから出庫しましょう。

 駐車場内は、車や建物の構造などによる死角が多いため、道路での運転よりも周囲への目配りや気配りをしなければなりません。よって、駐車場では、いざというときに止まれる速度に抑え、前方を走行している車が急停止しても追突しない車間距離を保ち、周囲の状況を絶えず気にしながら走行することが大切だといえるでしょう。

■駐車場での事故は道路交通法が適用される場合と適用されない場合がある

 もし、駐車場内で事故に遭ってしまった場合や起こしてしまったときは、どのような扱いになるのでしょうか。駐車場内の事故でポイントとなるのは、その駐車場の公共性にあります。

 不特定多数の人が出入りする公共性が高い駐車場の場合には、道路交通法が適用されることがほとんどです。つまり、駐車場内の事故であっても「交通事故」という扱いになります。

 いっぽう、個人所有の駐車場や私有地などの場合には、道路交通法が適用されない可能性が高いです。つまり、交通事故という扱いにならないということがあるということになります。

 駐車場内における事故は、場所によって道路交通法が適用されるかどうかが異なるものの、事故ということには変わりありません。そのため、ショッピングモールや商業施設などの駐車場内で事故に遭ったときや起こしてしまったときは、駐車場の大きさや規模に関わらず警察に届け出ておきましょう。

■ショッピングモールやスーパーマーケットなど駐車場内の標識には法的効力があるのか?

ショッピングモールやスーパーマーケットなどの商業施設側が設置した標識や標示には、基本的に法的効力がない(Imaging L – stock.adobe.com)
ショッピングモールやスーパーマーケットなどの商業施設側が設置した標識や標示には、基本的に法的効力がない(Imaging L – stock.adobe.com)

 ショッピングモールやスーパーマーケットなどに併設されている駐車場には、道路でも見かける標識や標示などによって、通行方法が定められていることがあります。この駐車場内の表示には、法的効力があるのでしょうか。

 結論から言ってしまうと、駐車場内の標識や標示には、法的効力がありません。

 道路に設置されている標識や標示は、国土交通省や各都道府県の公安委員会などが設置しているため法的効力があります。一方、ショッピングモールやスーパーマーケットなどの商業施設側が設置した標識や標示については、駐車場の利用者や車などの安全を図るために設けられているため、基本的に法的効力がありません。

 法的効力がないのであれば、駐車場内の表示を無視してもよいのではないかと考えてしまうこともあるでしょう。しかし、駐車場内の円滑を図るために設置されている標示を無視して事故を起こしてしまうと、過失割合が大きくなる可能性があります。そのため、法的効力がないとはいえ、駐車場内の標示には従っておく方がよいといえるでしょう。

●土日・祝日などの休日は慎重に

 土日・祝日や長期休暇などの時期に混雑している大型の駐車場は、人の飛び出しや驚いてしまうような動きをする車がいるなど、予期せぬことが起きやすい場所です。

 予期せぬことが起きてしまうのは、休みの日しか運転しないサンデードライバーがいたり、運転に慣れていない運転者が慣れていない駐車場を利用したり、家族連れで訪れたりするなど、さまざまな理由が考えられます。

 運転に慣れている方も慣れていない方も駐車場内で事故を起こさないよう、駐車場では普段の運転や道路における運転以上に周囲への目配りや気配りをすることが大切だといえるでしょう。

【画像ギャラリー】駐車場内は危険がいっぱい!! 周囲への目配りや運転操作はより慎重に!(4枚)画像ギャラリー

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